Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : FNS、NIS+ 編)

複合名と複合コンテキスト

FNS の基本概念として、複合名と複合コンテキストがあります。

複合名

複合名とは、複数のネーミングシステムで使用される名前のことをいいます。

複合名は、複数の構成要素の順序付きリストからなります。各構成要素は、単一のネーミングシステムの名前空間からとられた名前です。各構成要素の構文は、個々のネーミングシステムにより異なります。FNS は、複数のネーミングシステムからとられた名前を使用して複合名を作成するときの構文を定義します。複合名は、スラッシュ (/) を構成要素区切り文字として使用して、左から右へ作成されます。

たとえば、複合名 .../doc.com/site/bldg-5.alameda は、...doc.comsitebldg-5.alameda という 4 つの構成要素から構成されます。

コンテキスト

コンテキストは、次の操作を行います。

コンテキストには、一連の名前とリファレンスの割り当てが含まれます。各リファレンスには、通信の終端またはアドレスのリストが含まれます。フェデレーテッド・ネーミング・システムは、別のネーミングシステムのコンテキストで割り当て中の、あるネーミングシステムのコンテキストによって形成されます。複合名の解釈処理は、その名前全体が解釈処理されるまで、あるネーミングシステム内のコンテキストから、次のネーミングシステム内のコンテキストへと進みます。

属性

名前付きオブジェクトには、属性を適用できます。属性はオプションです。名前付きオブジェクトには、属性を付けないことも、1 つまたは複数の属性を付けることもできます。

属性はユニークな属性識別子、属性構文、および 0 個以上の明確な属性値のセットからなります。

XFN で、既存の名前付きオブジェクトに対応する属性値の検索や変更のための、基本的な属性インタフェースが定義されます。これらのオブジェクトは、コンテキストまたは他の任意のタイプのオブジェクトにできます。コンテキストに関連しているのは、構文属性で、これはコンテキストがどのように複合名を解析するかを示します。

拡張属性インタフェースには、特定の属性を検索したり、オブジェクトやそれに対応する属性を作成するオペレーションが含まれます。