Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : FNS、NIS+ 編)

NIS+ への移行の準備 - 他システムに対する NIS+ の影響を調べる

システム管理者を教育するだけでなく、サイトで NIS+ を紹介し、テストを行い、NIS+ に習熟できるような教育を行なってください。また、NIS+ への移行によって影響を受ける他のシステムやアプリケーションの NIS への依存関係を調べてください。

たとえば、アプリケーションの中には、NIS マップの一部に依存するものがあります。これらのアプリケーションが標準 NIS+ テーブルまたはカスタム NIS+ テーブルのどちらで機能するか、また、それらのアクセスの必要性によりセキュリティ計画全体にどのような影響が及ぶかを調べてください。

さらに、サイトで使用される標準以外の NIS マップはどれか、また、それらのマップを NIS+ テーブルに変換するかあるいは標準以外の NIS+ テーブルを作成して、情報を格納できるかを調べてください。アクセス権をチェックする必要もあります

各サイトで、NIS に依存する、ローカルで作成したアプリケーションを使用するかどうかも調べます。また、 yp_match() 関数の呼び出しが埋め込まれているかどうかなど、直接 NIS を呼び出すコマンドやアプリケーションがあるかどうかも調べる必要があります (詳細については、NIS と NIS+ の API 関数の対応 を参照してください)。

名前空間でユーザー名とホスト名が重複していないかチェックしてください (詳細については、ユーザー名とホスト名の重複の解決を参照してください)。

NIS+ への移行がネットワークのインストール手順に与える影響も調べます。もし影響があれば、必要な変更を分析してください。 NIS+ のサイト管理作業に対する影響を調べると、発生する可能性がある障害を事前に明らかにすることができます。