Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : FNS、NIS+ 編)

列とエントリ

NIS+ テーブルにはさまざまな種類の情報が格納されていますが、これらの基本構造はすべて同じで、行と列から構成されます。この列は、「エントリ」または「エントリオブジェクト」と呼ばれます。

この図は、ホスト名列のエントリを示しています。

クライアントは、キー、または検索可能な任意の列によりアクセスできます。たとえば、baseball という名前のマシンのネットワークアドレスを見つけるには、ホスト名の列を探して baseball を見つけます。

 この図は、クライアントがホスト名列の 'baseball' エントリにアクセスしていることを示しています。

次に、baseball のエントリ行を移動して、そのネットワークアドレスを見つけます。

この図は、アドレス列の 'baseball' エントリの IP アドレスを示しています。

クライアントは、任意のレベルでテーブル情報にアクセスできる (つまり、テーブルに全体としてアクセスできる) ため、NIS+ は 3 つのレベルすべてにセキュリティ機構を提供しています。たとえば、管理者は、オブジェクトレベルで全員にテーブルの読み取り権を割り当て、列レベルで所有者に変更権を割り当て、エントリレベルでグループに変更権を割り当てることができます。テーブルのセキュリティの詳細は、第 15 章「NIS+ のアクセス権の管理」で説明します。