Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : FNS、NIS+ 編)

LOCAL 資格

LOCAL 資格は、ユーザー ID 番号とホームドメイン名を含む NIS+ 主体名とのマップです。ユーザーがログインすると、システムは DES 資格が格納されているホームドメインを特定する LOCAL 資格をチェックします。システムはその情報を使ってユーザーの DES 資格情報を獲得します。

ユーザーがリモートドメインにログインした場合、その要求はユーザーのホームドメインを示す LOCAL 資格を使います。NIS+ は次にユーザーの DES 資格情報を知るためにユーザーのホームドメインを問い合わせます。こうして、たとえユーザーの DES 資格情報がリモートドメインに格納されていなくても、リモートドメインで認証されます。

図 11–3 資格とドメイン

この図は、クライアントユーザーの資格、LOCAL ドメインおよび LOCAL DES ドメインを示しています。

LOCAL 資格情報はどのドメインにも格納できます。実際、リモートドメインにログインし認証されるためには、クライアントユーザーはリモートドメインの cred テーブルに LOCAL 資格を持っている必要があります。ユーザーが、アクセスしようとするリモートドメインに LOCAL 資格を持っていなかった場合、NIS+ はユーザーの DES 資格を獲得するためにユーザーのホームドメインに入ることができなくなります。そのような場合、ユーザーは認証されず未認証クラスを与えられることになります。