Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : FNS、NIS+ 編)

クラス、演算子、および権限の構文

アクセス権は、環境変数で指定する場合もコマンドで指定する場合も、「クラス (class)」、「演算子 (operator)」、「権利 (right)」という 3 種類の引数で区別されます。

表 15–7 アクセス権の構文 - クラス

クラス 

説明 

n

未認証: すべての未認証要求  

o

オブジェクトまたはテーブルエントリの所有者 

g

オブジェクトまたはテーブルエントリのグループ所有者 

w

その他: すべての認証済み主体 

a

すべて: 所有者、グループ、およびその他の省略形。これはデフォルト 

表 15–8 アクセス権の構文 - 演算子

操作 

説明 

+

「権利」によって指定されたアクセス権を追加する 

-

「権利」によって指定されたアクセス権を取り消す 

=

この演算子権利によって指定されたアクセス権に変更する。つまり、既存の「権利」をすべて取り消し、新しいアクセス権に置き換える 

表 15–9 アクセス権の構文 - 権限

権利 

説明 

r

オブジェクト定義またはテーブルエントリを読み取る 

m

オブジェクト定義またはテーブルエントリを変更する 

c

テーブルエントリまたは列を作成する 

d

テーブルエントリまたは列を削除する 

コンマ (,) で区切ることで、複数のコマンドを 1 つのコマンド行にまとめることができます。

表 15–10 クラス、演算子、権限の構文 - 例

操作 

構文 

読み取りアクセス権を「所有者」クラスに追加する 

o+r

変更アクセス権を所有者、グループ、およびその他のクラスに追加する 

a=m

読み取りと変更の権限をその他と未認証クラスに追加する 

wn+m

グループ、その他、および未認証クラスから 4 つの権限をすべて削除する 

gwn-rmcd

所有者クラスに作成と削除の権限を追加し、その他と未認証クラスに読み取り権と変更権を追加する 

o+cd,wn+rm