Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : FNS、NIS+ 編)

NIS+ のデバッグオプション

NIS_OPTIONS の環境変数を設定して、NIS+ デバッグオプションを制御できます。

オプションは、二重引用符で囲まれたオプションセットと共にスペースで区切られた NIS_OPTIONS コマンドの後に指定されます。各オプションに name=value のフォーマットがあります。値は、特定のオプションに従って整数、文字列、ファイル名になります。整数値のオプションに対して、値が指定されていない場合には、デフォルト値は 1 になります。

NIS_OPTIONS は次のオプションを認識します。

表 24–1 NIS_OPTIONS オプションと値

オプション 

値 

動作 

debug_file

filename

デバッグの指定ファイルへの出力を指示する。このオプションが指定されていない場合は、デバッグは stdout に出力する

debug_bind

Number

サーバーの選択プロセスに関する情報を表示する 

debug_rpc

1 または 2

値が 1 の場合には、NIS+ に対する RPC コールを表示する。値が 2 の場合には、RPC コールと RPC の内容、引数、結果の両方を表示する 

debug_calls

Number

NIS+ API へのコールと、アプリケーションに戻される結果を表示する 

pref_srvr

String

nisprefadm コマンドによって生成されるのと同じフォーマットで、優先サーバーを指定する (表 20–1 を参照)。これは nis_cachemgr で指定された優先サーバーを上書きする

server

String

特定のサーバーを設定する 

pref_type

String

現在実装されていない 

例を以下に示します。(C シェルの使用を前提)


setenv NIS_OPTIONS “debug_calls=2 debug_bind debug_rpc”

setenv NIS_OPTIONS “debug_calls debug_file=/tmp/CALLS”

setenv NIS_OPTIONS “debug_calls server = sirius”