Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : FNS、NIS+ 編)

FNS 予約名

FNS は、表 25–25 に挙げたすべての原子名をそれ自身の使用のために名前空間識別子として獲保します。たとえば、_orgunit org_sitesite などが予約されています。この制限事項は、エンタープライズ名前空間の構造にある名前空間の配列で定義されているように、名前空間識別子が現れるコンテキストに適用されます。それ以外の場合は、FNS は、他のコンテキストではこれらの原子名の使用を制限します。

たとえば、原子名 service は、user/fatima/service/calendar のように、ユーザー名に相対的な名前空間識別子として使用され、ユーザー fatima のサービスの名前空間のルートであることを意味します。FNS では、名前 user/ が割り当てられるコンテキストは、名前空間識別子にではなく、ユーザー名に指定されるため、user/service のようにユーザー名として名前 service を使用することが禁止されるわけではありません。この場合、service は明確にユーザー名として解釈されます。一方で、/user/mikhail を使用すると、ユーザー mikhail とファイル (またはサブディレクトリ) /user/mikhail の区別がつきにくくなるため、user という名前のディレクトリは作成しないでください。