Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : FNS、NIS+ 編)

ネーミングの不一致をチェックする

Solstice AdminSuite 製品を使用せずに FNS または主要なネームサービスを更新するときに、不一致が発生した場合は、FNS ツールの fncheck を使用して解決します。fncheck コマンドは、FNS の hostnameuser のコンテキストと、次のものとの不一致をチェックします。

fncheck コマンドは、FNS 名前空間にあってネームサービスのデータにないホストとユーザー名およびネームサービスのデータにあって FNS 名前空間にないホストとユーザー名を表示します。

コマンド構文は以下の通りです。


fncheck [-r][-s][-u][-t hostname|username][domain_name]
表 25–21 fncheck コマンドオプション

オプション 

説明 

domain

コマンドを実行しているドメイン以外の NIS+ ドメインにコマンドを適用する 

-t

チェックするコンテキストのタイプを指定する。許容されるタイプは、hostname または username

-s

FNS 名前空間にない名前空間のデータセットからホスト名とユーザー名を表示する 

-r

対応する名前空間のデータセットにないエントリを持たない FNS 名前空間からホスト名またはユーザー名を表示する 

-u

関連した名前空間のデータセットにある情報に基づいて FNS 名前空間を更新する 

-t オプションは、チェックするコンテキスト (ホストまたはユーザー) を指定するために使用します。-t オプションを省略した場合は、hostnameusername のコンテキストの両方がチェックされます。

-r オプションを -u オプションとともに使用すると、FNS コンテキストにしか表示されない項目が FNS コンテキストから削除されます。-s オプションを -u オプションとともに使用すると、名前空間のデータセットにしか表示されない項目が FNS コンテキストに追加されます。-r-s のどちらも指定しない場合は、項目が FNS コンテキストに追加および削除され、対応する名前空間のデータとの整合性が保たれます。