Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : FNS、NIS+ 編)

ドメインの階層 – Solaris 2.6 以前のリリース

Solaris 2.6 以前のリリースでは、各サブドメインの NIS+ サーバーは、サポートするそのサブドメインには含まれません。ただし、ルートドメインは除きます。NIS+ サーバーは、そのサーバーがサポートするサブドメインの親ドメインに含まれます。サーバーとサブドメインの関係がこのような関係になっていると、サーバーがネームサービスデータをサブドメインから取得できることを想定しているアプリケーションの場合に、問題が発生します。たとえば、サブドメインの NIS+ サーバーが NFS サーバーを兼ねている場合、サーバーはネットグループ情報をサブドメインからは取得しません。代わりに、サブドメインの上位ドメインからネットグループ情報を取得します。この点に注意してください。階層によって問題が発生する可能性がある場合の別の例としては、遠隔ログインするユーザーが自分のマシンからでは実行できないコマンドを実行する場合に、この NIS+ サーバーも使用する場合です。ルートドメインが 1 つしかない場合には、NIS+ ルートサーバーは自分がサーバーであるドメイン内にいるので、このような問題は発生しません。