ftpaccess ファイルに設定された指令により、特定のクラスのユーザーが同時にログインできる数を制限できます。各ログインの制限には、クラス名、UUCP スタイルの曜日リスト、制限を超過した場合に表示するメッセージファイルが含まれます。
ユーザーログインの制限を設定するには、次の手順を実行します。
スーパーユーザーになります。
次のエントリを ftpaccess ファイルに追加します。
limit class n times [message_file] |
limit |
定義されたクラスの特定時刻の同時ログイン数を、指定したユーザー数に制限するキーワード |
class |
class キーワードを使用して定義する名前。各ログインは、定義されているクラスのリストと比較される。ログインしたユーザーは、一致した最初のクラスのメンバーと見なされる |
n |
ユーザー数 |
times |
クラスが接続可能な曜日と 1 日の時間帯。任意の曜日を指定する場合は Any を指定する |
message_file |
ユーザーがアクセスを拒否された場合に表示されるメッセージファイル |
limit anon 50 Wk0800-1800 /etc/ftpd/ftpmsg.deny limit anon 100 Any /etc/ftpd/ftpmsg.deny limit guest 100 Any /etc/ftpd/ftpmsg.deny |
前述の例の最初の行では、毎週勤務時間中のクラス anon のユーザーの同時ログイン数が 50 に制限されています。2 行目では、勤務時間外の anon のユーザーの同時ログイン数を 100 に制限しています。最後の行では、常時 guest ユーザーの同時ログイン数が 100 に制限されています。日時パラメータの指定方法の詳細は、ftpaccess(4) のマニュアルページを参照してください。
前述の例では、そのほかに、指定したログイン制限数に達した場合に /etc/ftpd/ftpmsg.deny ファイルの内容が返されることを示しています。この場合、ftpmsg.deny は存在するものと仮定しています。/usr/sbin/ftpcount コマンドを使用して、特定の時刻にログインしている各クラスのユーザーの数とログイン制限を表示する方法については、ftpcount(1) のマニュアルページを参照してください。
ユーザーは、その時刻の指定ログイン制限数に達していなければ、FTP サーバーへのログインを許可されます。匿名ユーザーは、ユーザー ftp としてログインします。実ユーザーは、自分自身としてログインします。ゲストユーザーは、アクセス特権を制限する chroot 環境を持つ実ユーザーとしてログインします。
/usr/sbin/ftpwho コマンドを使用して、FTP サーバーにログインするユーザーの識別情報を検査する方法については、ftpwho(1) のマニュアルページを参照してください。