システム要件
Solaris オペレーティング環境のインストールやアップグレードに必要な要件をシステムが満たしているかどうかを確認してください。
メモリー要件
Solaris オペレーティング環境をインストールまたはアップグレードするには、128M バイト以上のメモリーを用意することをお勧めします。
注 – オプションのインストール機能の中には、メモリーが十分でないと有効にできないものもあります。たとえば、メモリーが十分に存在しないシステムに
DVD からインストールする場合、Solaris Web Start インストールプログラムのグラフィカルユーザーインタフェースではなく、Solaris Web Start のコマンド行インタフェースを使用する必要があります。
Solaris 9 INSTALLATION CD を使用するための要件
Solaris 9 INSTALLATION
CD を使用してインストールまたはアップグレードを行う場合、SPARC スライスおよび IA fdisk パーティションに関係した特別な要件が存在します。DVD
またはネットインストールイメージからインストールを行う場合、これらの要件を考慮する必要はありません。
表 2–4 Solaris 9 INSTALLATION CD の要件
プラットフォーム
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要件
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アップグレードに伴うスライス要件
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Solaris 9 INSTALLATION CD と Solaris Web Start プログラムを使ってアップグレードを行うためには、ファイルが保存されていないスライスがディスク上になければなりません。望ましいスライスは swap スライスですが、/etc/vfstab にリストされているアップグレード対象のルートスライスのどれにも属していないスライスであれば、どのスライスでもかまいません。このスライスのサイズは少なくとも
512M バイト必要です。
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IA システムの fdisk パーティションの要件
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Solaris 9 INSTALLATION CD
を使う場合は、Solaris Web Start プログラムはインストールまたはアップグレードのためにシステムディスク上に 2 つの fdisk パーティションを必要とします。
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Solaris fdisk パーティション
通常の Solaris fdisk パーティションです。システム上に Solaris fdisk パーティションがない場合は、その作成を求めるプロンプトが Solaris Web Start から出されます。
注意: 既存の fdisk パーティションのサイズを変更すると、そのパーティションにあるすべてのデータが自動的に削除されます。Solaris fdisk パーティションを作成する場合は、データのバックアップをとってください。
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x86BOOT fdisk パーティション
IA システムをミニルートから起動するための、10M バイトの fdisk パーティションです。ミニルートは、Solaris fdisk パーティションに新たに作成されるスワップスライスに置かれます。
注意: x86BOOT fdisk パーティションを手動で作成しないでください。
Solaris Web Start インストールプログラムは、Solaris fdisk パーティションを分割し、10M
バイトの x86BOOT fdisk パーティションを作成します。このように x86BOOT fdisk パーティションの作成をインストールプログラムに任せることによって、既存の fdisk
パーティションを変更してしまう危険が防止されます。
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IA システムのアップグレードに関する制限事項
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Solaris 9 INSTALLATION CD を使用する場合、Solaris Web Start
プログラムを使用して Solaris 2.6 または Solaris 7 オペレーティング環境からアップグレードすることはできません。Solaris 9 INSTALLATION
CD では、Solaris 2.6 または Solaris 7 リリースでは作成されなかった 10 M バイトの IA ブートパーティションが別に必要です。DVD
またはネットワークインストールイメージから Solaris Web Start プログラムを使用するか、Solaris suninstall プログラム またはカスタム JumpStart
を使用して、アップグレードを行う必要があります。
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IA システムの LBA 要件
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システムが 1024
シリンダの制限を超えてブートできない場合は、Solaris 9 INSTALLATION CD は使用しないでください。LBA (Logical
block addressing) を利用すると、この制限を超えるマシンのブートや、複数の Solaris ディスクスライスに渡るブートが可能になります。システムの
BIOS およびデフォルトブートディスクの SCSI ドライバが LBA をサポートする場合は、Solaris 9 INSTALLATION CD
を使用してください。
LBA がサポートされているかどうかを調べるには、次のコマンドを使用します。
# prtconf -pv | grep -i lba
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デフォルトブートディスクの
BIOS および SCSI ドライバが LBA をサポートしている場合は、次のメッセージが出力されます。
デフォルトブートディスクの SCSI ドライバが LBA をサポートしていない場合は、次のメッセージが出力されます。
BIOS およびデフォルトブートディスクの SCSI
ドライバが LBA をサポートしない場合、Solaris 9 DVD またはネットワークインストールイメージを使用してインストールまたはアップグレードを実行します。
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