archive_location retrieval_type location |
retrieval_type と location の値は、フラッシュアーカイブの格納場所によって異なります。retrieval_type と location に使用できる値や、archive_location キーワードの使用例については、次の各項を参照してください。
アーカイブがネットワークファイルシステム (NFS) サーバーに格納されている場合は、archive_location プロファイルキーワードに次の構文を使用します。
archive_location nfs server_name:/path/filename retry n |
server_name |
アーカイブを格納するサーバーの名前です。 |
path |
指定したサーバーから取得するアーカイブの場所です。このパスに $HOST を含めると、フラッシュインストールユーティリティは $HOST をインストール先のクローンシステムの名前に置き換えます。 |
filename |
フラッシュアーカイブファイルの名前です。 |
retry n |
省略可能なキーワードです。n は、フラッシュユーティリティがアーカイブのマウントを試みる最大回数です。 |
次に例を示します。
archive_location nfs golden:/archives/usrarchive archive_location nfs://golden/archives/usrarchive
アーカイブが HTTP サーバーに格納されている場合は、archive_location プロファイルキーワードに次の構文を使用します。
archive_location http://server_name:port path/filename optional_keywords |
server_name |
アーカイブを格納するサーバーの名前です。server_name は、ポート番号でも、実行時に決定されるポート番号を持つ TCP サービスの名前でもかまいません。 |
port |
オプションのポートです。ポートを指定しない場合、フラッシュインストールユーティリティはデフォルトの HTTP ポート番号 80 を使用します。 |
path |
指定したサーバーから取得するアーカイブの場所です。このパスに $HOST を含めると、フラッシュインストールユーティリティは $HOST をインストール先のクローンシステムの名前に置き換えます。 |
filename |
フラッシュアーカイブファイルの名前です。 |
optional_keywords |
フラッシュアーカイブを HTTP サーバーから取得するときに指定できるオプションのキーワードです。 |
表 28–3 optional_keywords で使用可能なオプションのキーワード
キーワード |
値の定義 |
---|---|
auth basic user_name password |
アーカイブがパスワード保護された HTTP サーバーに格納されている場合は、その HTTP サーバーへのアクセスに必要なユーザー名とパスワードをプロファイルに含める必要があります。 注 – カスタム JumpStart で使用しようとするプロファイルにおいてこの認証方法を使用することは、リスクを伴います。これは、承認されていないユーザーが、パスワードが入ったプロファイルにアクセスできる可能性があるためです。 |
timeout min |
timeout キーワードには、HTTP サーバーからのデータ受信を待機する最長の時間を分単位で指定できます。この時間に達すると、接続が切断されて、再接続が行われ、タイムアウトが発生した地点から再開されます。timeout 値として 0 (ゼロ) を指定すると、何も起きないため再接続されません。 タイムアウトによる再接続が発生すると、フラッシュインストールユーティリティはアーカイブを取得した最後の位置からインストールの再開を試みます。この位置でのインストールの再開が不可能な場合、アーカイブの初めから再度データの取得が行われ、タイムアウト前に取得されたデータは破棄されます。 |
proxy host:port |
proxy キーワードを使用して、プロキシホストとプロキシポートを指定できます。プロキシホストを使用すると、ファイアウォール越しに フラッシュアーカイブを取得できます。proxy キーワードを指定する場合は、プロキシポートを指定する必要があります。 |
例:
archive_location http://silver/archives/usrarchive.flar timeout 5
auth basic user_name password キーワードの例:
archive_location http://silver/archives/usrarchive.flar timeout 5 user1 secret
アーカイブが FTP サーバーに格納されている場合は、archive_location プロファイルキーワードに次の構文を使用します。
archive_location ftp://user_name:password@server_name:port path/filename optional_keywords |
user_name:password |
プロファイルファイルにおいて、FTP サーバーにアクセスするために必要なユーザー名とパスワードです。 |
server_name |
アーカイブを格納するサーバーの名前です。server_name は、ポート番号でも、実行時に決定されるポート番号を持つ TCP サービスの名前でもかまいません。 |
port |
オプションのポートです。ポートを指定しない場合、フラッシュインストールユーティリティはデフォルトの FTP ポート番号 21 を使用します。 |
path |
指定したサーバーから取得するアーカイブの場所です。このパスに $HOST を含めると、フラッシュインストールユーティリティは $HOST をインストール先のクローンシステムの名前に置き換えます。 |
filename |
フラッシュアーカイブファイルの名前です。 |
optional_keywords |
フラッシュアーカイブを FTP サーバーから取得するときに指定できるオプションのキーワードです。 |
表 28–4 archive_location ftp で使用可能なオプションのキーワード
キーワード |
値の定義 |
---|---|
timeout min |
timeout キーワードには、FTP サーバーからのデータ受信を待機する最長の時間を分単位で指定できます。この時間に達すると、接続が切断されて、再接続が行われ、タイムアウトが発生した地点から再開されます。timeout 値として 0 (ゼロ) を指定すると、何も起きないため再接続されません。 タイムアウトによる再接続が発生すると、フラッシュインストールユーティリティはアーカイブを取得した最後の位置からインストールの再開を試みます。この位置でのインストールの再開が不可能な場合、アーカイブの初めから再度データの取得が行われ、タイムアウト前に取得されたデータは破棄されます。 |
proxy host:port |
proxy キーワードを使用して、プロキシホストとプロキシポートを指定できます。プロキシホストを使用すると、ファイアウォール越しに フラッシュアーカイブを取得できます。proxy キーワードを指定する場合は、プロキシポートを指定する必要があります。 |
例:
archive_location ftp://user1:secret@silver/archives/usrarchive.flar timeout 5
アーカイブがテープに格納されている場合は、archive_location プロファイルキーワードに次の構文を使用します。
archive_location local_tape device position |
device |
フラッシュアーカイブを格納したテープドライブの名前です。デバイス名が正規のパスである場合は、フラッシュインストールユーティリティはデバイスノードへのパスからアーカイブを取得します。正規のパスでないデバイス名を指定した場合は、フラッシュインストールユーティリティはパスに /dev/rmt/ を加えます。 |
position |
アーカイブを保存したテープドライブ上の位置を示します。位置が指定されないと、フラッシュインストールユーティリティはテープドライブの現在の位置からアーカイブを取得します。position を指定することにより、テープドライブ上でアーカイブの前に開始スクリプトまたは sysidcfg ファイルを配置できます。 |
次に例を示します。
archive_location local_tape /dev/rmt/0n 5 archive_location local_tape 0n 5
ファイルシステム指向のランダムアクセスデバイス (フロッピーディスクや CD-ROM など) にフラッシュアーカイブを格納した場合は、ローカルデバイスからフラッシュアーカイブを取得できます。archive_location プロファイルキーワードには次の構文を使用します。
ローカルテープ用の構文を使用すると、ストリーム指向のデバイス (テープなど) からアーカイブを取得できます。
archive_location local_device device path/filename file_system_type |
device |
フラッシュアーカイブを格納したドライブの名前です。デバイス名が正規のパスである場合は、デバイスは直接マウントされます。正規のパスでないデバイス名を指定すると、フラッシュインストールユーティリティはパスに /dev/dsk/ を加えます。 |
path |
フラッシュアーカイブへのパスです (指定したデバイス上のファイルシステムのルートからの相対的なパス)。このパスに $HOST を含めると、フラッシュインストールユーティリティは $HOST をインストール先のクローンシステムの名前に置き換えます。 |
filename |
フラッシュアーカイブファイルの名前です。 |
file_system_type |
デバイス上のファイルシステムのタイプを指定します。ファイルシステムのタイプを指定しない場合、フラッシュインストールユーティリティは、UFS ファイルシステムのマウントを試みます。UFS のマウントに失敗すると、フラッシュインストールユーティリティは HSFS ファイルシステムのマウントを試みます。 |
次に例を示します。
UFS ファイルシステムとしてフォーマットされているローカルハードディスクからアーカイブを取得するには、次のコマンドを使用します。
archive_location local_device c0t0d0s0 /archives/$HOST
HSFS ファイルシステムを持つローカル CD-ROM からアーカイブを取得するには、次のコマンドを使用します。
archive_location local_device c0t0d0s0 /archives/usrarchive
クローンシステムをブートしたミニルートに格納したローカルファイルのアーカイブを取得できます。カスタム JumpStart インストールを実施する時に、CD-ROM または NFS ベースのミニルートからシステムをブートします。このミニルートからインストールソフトウェアがロードされ、実行されます。したがって、CD-ROM または NFS ベースのミニルートに格納したフラッシュアーカイブは、ローカルファイルとしてアクセスできます。archive_location プロファイルキーワードには次の構文を使用します。
archive_location local_file path/filename |
path |
アーカイブの位置です。このパスは、システムを Solaris 9 INSTALLATION CD または Solaris 9 DVD からブートしている間、システムにローカルファイルとしてアクセスできるものでなければなりません。Solaris 9 INSTALLATION CD または Solaris 9 DVD からブートしている間は、システムは /net にアクセスできません。 |
filename |
フラッシュアーカイブファイルの名前です。 |
次に例を示します。
archive_location local_file /archives/usrarchive archive_location local_file /archives/usrarchive