Solaris 9 Maintenance Update 2 ご使用にあたって

第 3 章 Solaris 9 MU2 のバックアウト

必要に応じて個々のパッチを削除できます。ただし、Solaris 9 MU2 のインストール時に install_mu-d オプションを使用しなかった場合に限ります。

個々のパッチをバックアウトする手順は、それぞれのパッチのディレクトリにあります。パッチのディレクトリは /var/sadm/patch/ にあります。


注 –

install_mu-d オプションを使用した場合、MU 全体をバックアウトすることもできません。


Solaris 9 MU2 のバックアウト

MU2 をバックアウトする前にシステムをシングルユーザーモードでリブートするのが最善の方法です。MU2 はシステムライブラリにパッチを適用します。マルチユーザーシステムでは、個々のシステムが不安定にならないようにしてください。パッチを当てたバージョンのライブラリにマップしているプロセスが存在しないことを確認してください。このようなプロセスが存在すると、あとで古いライブラリの別のセクションにマップしようとする可能性があります。

シングルユーザーモードでは、ネットワークサービスは使用できません。シングルユーザーモードでシステムをブートする前に、MU2 イメージをネットワークからローカルシステムにコピーしておく必要があります。

次のどちらかに当てはまる場合、マルチユーザーモードで NFS を使用して MU2 をバックアウトすることになります。

MU2 が提供する backout_mu スクリプトを使用すると、MU 全体をバックアウトできます。

Solaris 9 MU2 をバックアウトするには、次の手順に従います。

  1. 重要なユーザープロセスまたはシステムプロセスが実行されていないことを確認します。

  2. 現在のセッションを終了します。

    CDE ログイン画面が表示されます。

  3. 「オプション」ボタンをクリックして、「コマンド行ログイン」を選択します。

    ログインプロンプトが表示されます。

  4. ログイン名として root と入力し、root のパスワードを入力します。


    login: root
    password: root password
    
  5. シングルユーザーモードでリブートします。root のシェルプロンプトで次のように実行します。


    # reboot -- -s
    
  6. root パスワードを入力します。

    次のメッセージが表示され、システムがシステム保守モードになります。


    Entering System Maintenance Mode
     
    Sun Microsystems Inc. SunOS 5.9 Generic May 2002
    #
  7. backout_mu を実行します。MU2 イメージのローカルコピーから実行するには、次のように入力します。


    # cd local_directory
    # ./backout_mu options
    
    表 3–1 backout_mu のコマンド行オプション

    オプション 

    説明 

    -q

    backout_mu の処理状況を示すドットの表示を無効にする

    -B backoutdir

    パッチをバックアウトするのに必要な情報を保存している代替ディレクトリを指定する 

  8. バックアウトが完了したときに、次のメッセージが表示されることを確認してください。


    backout_mu completed at date_time.
  9. 次のように実行してシステムをリブートします。


    # sync ; reboot
    

    ログインプロンプトが表示されます。


    注 –

    ライブラリの衝突を防ぐために、MU2 をバックアウトしたあとは必ずシステムをリブートしてください。


  10. ログイン名とパスワードを入力します。


    login: login
    password: password