IP ネットワークマルチパスの管理

はじめに

IP ネットワークマルチパスの管理』では、SolarisTM オペレーティング環境にインストールされた IP ネットワークマルチパスフレームワークの構成と管理について説明します。このマニュアルでは、SunOSTM 5.9 オペレーティングシステムがすでにインストールされており、使用する予定のネットワークソフトウェアが設定済みであることを前提としています。Solaris 製品ファミリの一部である SunOS 5.9 オペレーティング環境には、Solaris 共通デスクトップ環境 (CDE) をはじめとする多くの機能が含まれています。また、SunOS 5.9 は、AT&T System V リリース 4 オペレーティングシステムに準拠しています。


注 –

このマニュアルでは、「IA」という用語は、Intel 32 ビットのプロセッサアーキテクチャを意味します。これには、Pentium、Pentium Pro、Pentium II、Pentium II Xeon、Celeron、Pentium III、Pentium III Xeon、Pentium 4 の各プロセッサ、および AMD が提供する互換マイクロプロセッサチップが含まれます。


対象読者

このマニュアルは、Solaris 9 リリースを実行するシステムの管理者を対象にしています。このマニュアルを使いこなすには、UNIX® のシステム管理について 1 〜 2 年の経験が必要です。UNIX システム管理のトレーニングコースに参加することも役に立ちます。

内容の紹介

第 1 章「IP ネットワークマルチパス (概要)」では、IP ネットワークマルチパスの概要と、Solaris での IP ネットワークマルチパスの導入についての考え方を説明します。

第 2 章「ネットワークマルチパスの管理 (手順)」では、IP ネットワークマルチパスのさまざまなパラメータを使ってインタフェースグループやテストアドレスを作成する方法について説明します。さらに、IP ネットワークマルチパスに関連するその他の有益な手順を説明します。

用語集では、IP ネットワークマルチパスの主な用語について説明しています。

Sun のオンラインマニュアル

docs.sun.com では、Sun が提供しているオンラインマニュアルを参照することができます。マニュアルのタイトルや特定の主題などをキーワードとして、検索を行うこともできます。URL は、http://docs.sun.com です。

表記上の規則

このマニュアルでは、次のような字体や記号を特別な意味を持つものとして使用します。

表 P–1 表記上の規則

字体または記号 

意味 

例 

AaBbCc123

コマンド名、ファイル名、ディレクトリ名、画面上のコンピュータ出力、コード例を示します。 

.login ファイルを編集します。

ls -a を使用してすべてのファイルを表示します。

system%

AaBbCc123

ユーザーが入力する文字を、画面上のコンピュータ出力と区別して示します。 

system% su

password:

AaBbCc123

変数を示します。実際に使用する特定の名前または値で置き換えます。 

ファイルを削除するには、rm filename と入力します。

『 』 

参照する書名を示します。 

『コードマネージャ・ユーザーズガイド』を参照してください。 

「 」 

参照する章、節、ボタンやメニュー名、強調する単語を示します。 

第 5 章「衝突の回避」を参照してください。 

この操作ができるのは、「スーパーユーザー」だけです。 

枠で囲まれたコード例で、テキストがページ行幅を超える場合に、継続を示します。 

sun% grep `^#define \
  XV_VERSION_STRING'

コード例は次のように表示されます。

[ ] は省略可能な項目を示します。上記の例は、filename は省略してもよいことを示しています。

| は区切り文字 (セパレータ) です。この文字で分割されている引数のうち 1 つだけを指定します。

キーボードのキー名は英文で、頭文字を大文字で示します (例: Shift キーを押します)。ただし、キーボードによっては Enter キーが Return キーの動作をします。

ダッシュ (-) は 2 つのキーを同時に押すことを示します。たとえば、Ctrl-DControl キーを押したまま D キーを押すことを意味します。