NIS の実行後、ypinit に指定された初期リストに含まれていなかった NIS スレーブサーバーを作成する必要がある可能性があります。
NIS スレーブサーバーを追加する場合は、次の手順に従います。
スーパーユーザーとしてマスターサーバーにログインします。
NIS ドメインディレクトリに移動します。
# cd /var/yp/domainname
# makedbm -u ypservers > /tmp/temp_file
makedbm コマンドは、ypservers を ndbm フォーマットから一時 ASCII ファイル、/tmp/temp_file に変換します。
テキストエディタで /tmp/temp_file ファイルを編集します。つまり、新しいスレーブサーバー名をサーバーリストに追加します。この後、/tmp/temp_file ファイルを保存し、閉じます。
入力ファイルに /tmp/temp_file を指定し、出力ファイルに ypservers を指定して、makedbm コマンドを実行します。
# makedbm /tmp/temp_file ypservers
makedbm は、ypservers を変換して ndbm フォーマットに戻します。
スレーブサーバーで次のように入力して、ypservers マップが正しいことを確認します (ypservers のASCII ファイルは存在しないため)。
slave3# makedbm -u ypservers
makedbm コマンドは、画面に ypservers の各エントリを表示します。
ypservers にマシン名が存在しない場合は、ypservers はマップファイルの更新を受信しません。これは、yppush がこのマップでスレーブサーバーリストを調べるからです。
マスターサーバーから NIS マップのセットをコピーして新しいスレーブサーバーの NISドメインディレクトリを設定します。
この操作を行うには、新しい NIS スレーブサーバーでスーパーユーザーとなり、ypinit および ypbind コマンドを実行します。
slave3# cd /var/yp
slave3# ypinit -c
<サーバーのリスト>
slave3# /usr/lib/netsvc/yp/ypbind
slave3# /usr/sbin/ypinit -s ypmaster
ypmaster は、既存の NIS マスターサーバーのマシン名です。
ypstop を実行して、NIS クライアントとして実行されているマシンを停止します。
# /usr/lib/netsvc/yp/ypstop
ypstart を実行して、NIS スレーブサーバーのサービスを開始します。
# /usr/lib/netsvc/yp/ypstart