Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)

nsswitch.conf ファイル

Solaris オペレーティング環境を初めてインストールするときのデフォルトの nsswitch.conf ファイルは、Solaris のソフトウェアをインストールする際に選択したネームサービスで決まります。このファイルの各行は、ネットワーク情報の種類 (ホスト、パスワード、グループなど) と、それに対する 1 つ以上の情報ソース (NIS+ テーブル、NIS マップ、DNS ホストテーブル、同一マシン上の /etc など) を対応させています。クライアントは、この情報ソースから各情報を検索します。ネームサービスを選択すると、そのサービスのスイッチテンプレートファイルがコピーされ新しい nsswitch.conf ファイルが作成されます。たとえば、NIS+ を選択した場合は、nsswitch.nisplus ファイルがコピーされ新しい nsswitch.conf ファイルが作成されます。

/etc/nsswitch.conf ファイルは、Solaris 9 リリースをインストールすると各マシンの /etc ディレクトリに自動的に作成されます。また、次の 4 つの代替テンプレートファイルも作成されます。

これらの 4 つの代替テンプレートファイルには、それぞれネットワーク情報の情報ソースとして NIS+、NIS、ローカルファイル、 または LDAP を使用する標準的なスイッチ構成が設定されています。DNS 用のデフォルトファイルは提供されませんが、これら 4 つのファイルのどれでも編集して DNS 用に使用できます。第 5 章「DNS の管理 (参照情報)」を参照してください。Solaris オペレーティング環境をマシンに最初にインストールするときに、インストール担当者はマシンのデフォルトのネームサービス (NIS+、NIS、ローカルファイル、または LDAP) を選択します。インストール中に、選択されたネームサービスに対応するテンプレートファイルが /etc/nsswitch.conf にコピーされます。たとえば、NIS+ を使用しているクライアントマシンでは、インストールの過程で nsswitch.nisplusnsswitch.conf にコピーされます。

ネットワークがインターネットに接続されており、ユーザーが DNS を使用してインターネット上のホストにアクセスできるようにする場合は、DNS 転送を有効にする必要があります。

特殊な名前空間を持っている場合を除き、通常の操作には nsswitch.conf にコピーされるデフォルトのテンプレートファイルを使用します。