BIND 8.2.4 構成ファイル /etc/named.conf は、サーバーをマスターサーバー、スレーブサーバー、またはキャッシュ専用サーバーとして設定します。また、サーバーが権限を持つゾーンを指定し、どのデータファイルから初期データを取得するかを指定します。
/etc/named.conf ファイルには、次の機能を実装する文が含まれています。
アクセス制御リスト(ACL) によるセキュリティ。ACL には、NIS+ ホストが読み取り/書き込み権を持つ IP アドレスの集まりが定義されている。
ロギング動作の指定
構成ファイルは、サーバーの起動スクリプト /etc/init.d/inetsvc によってデーモンが起動されるとき、 in.named によって読み取られます。構成ファイルにより、他のサーバー (マスター、スレーブまたはキャッシュ専用サーバー) として設定されるか、あるいは初期データを取得する構成ファイルが示されます。
named.conf ファイルは、いくつかの文とコメントで構成されています。文はセミコロンで終わります。一部の文は、文のブロックを含むことができます。ブロックの中の各文もセミコロンで終わります。
named.conf ファイルは、以下の文をサポートします。
表 5–5 named.conf 文acl | アクセス制御に使用する、IP アドレスの一致リストを名前を付けて定義する。アドレスの一致リストは、1 つ以上の IP アドレス (ドット形式の 10 進表記) または IP 接頭辞 (ドット形式の 10 進表記の後にスラッシュとネットマスクのビット数が付く) を示す。名前を付けたIP アドレスの一致リストは、他の場所で使用する前に acl 文で定義されている必要がある。前方参照は不可 |
include | include 文がある箇所にインクルードファイルを挿入する。include を使用することで、管理しやすいまとまりに構成情報を分割することができる |
key | 特定のネームサーバーでの認証と承認に使用される鍵の ID を指定する。server 文を参照 |
logging | サーバーが記録するログ情報と、ログメッセージの送り先を指定する |
options | グローバルなサーバー構成のオプションを制御して、他の文に対するデフォルト値を設定する |
server | 遠隔ネームサーバーに関して、指定された構成オプションを設定する。すべてのサーバーに対してではなく、サーバーごとに選択的にオプションを適用する |
zone | ゾーンを定義する。すべてのゾーンに対してではなく、ゾーンごとに選択的にオプションを適用する |
options { directory "/var/named"; datasize 2098; forward only; forwarders { 99.11.33.44; }; recursion no; transfers-in 10; transfers-per-ns 2; allow-transfer { 127.0.1.1/24; }; }; logging { category queries { default_syslog; }; }; include "/var/named/abcZones.conf" // これはマスターファイルの名前です zone "cities.zn" { type master; file "db.cities.zn"; }; zone "0.0.127.in-addr.arpa." { type master; file "db.127.cities.zn"; }; zone "168.192.in-addr.arpa" { type master; file "db.cities.zn.rev"; }; zone "sales.doc.com" { type slave; file "slave/db.sales.doc"; masters { 192.168.1.151; }; }; zone "168.192.in-addr.arpa" { type slave; file "slave/db.sales.doc.rev"; masters { 192.168.1.151; }; }; |