状態データベースの複製は、いつでもシステムに追加できます。状態データベースの複製を追加すると、Solaris ボリュームマネージャの可用性が向上します。
Solstice DiskSuiteTMから Solaris ボリュームマネージャにアップグレードしたときに、スライスが、状態データベースの複製とファイルシステムまたは論理ボリュームの間で共有されている (それぞれが異なるスライス上に置かれていない) 場合は、既存の複製を削除して、同じ場所に新しいデフォルトの複製を作成しないでください。
Solaris ボリュームマネージャの状態データベースの複製のデフォルトサイズは 8192 ブロックですが、Solstice DiskSuite のデフォルトサイズは 1034 ブロックです。Solstice DiskSuite のデフォルトサイズの状態データベースの複製を削除し、Solaris ボリュームマネージャでデフォルトサイズの新しい複製を追加すると、共有スライスの残りの部分を占めているファイルシステムの先頭の 7158 ブロックが上書きされ、データが破壊されてしまいます。
ボリュームの一部となるスライス上に状態データベースの複製が置かれている場合、ボリュームの容量は、複製によって占有される領域分だけ少なくなります。複製が占める領域はシリンダ単位で切り上げられるため、この領域はボリュームによってスキップされます。
状態データベースの複製のデフォルトサイズは 4M バイト (8192 ディスクブロック) です。ディスクスライスのサイズがこれより大きい場合は、状態データベースの複製を格納できるように、スライスのサイズを変更できます。スライスサイズの変更については、『Solaris のシステム管理 (基本編)』の「ディスクの管理 (手順)」を参照してください。
複数のコントローラが存在する場合は、複製をすべてのコントローラ上にできるだけ均一に分散するようにします。これによって、コントローラ障害に対する冗長性が確保できるだけでなく、負荷の分散も可能になります。同じコントローラ上に複数のディスクが存在する場合は、各コントローラで 2 つ以上のディスクに複製を配置します。