Solaris ボリュームマネージャの管理

ディスクセットを解放するには

ディスクセットの物理ドライブを保守する場合は、ディスクセットをあらかじめ解放しておくと便利です。ディスクセットを解放すると、ホストからそのディスクセットにはアクセスできなくなります。ディスクセットを共有する両方のホストがディスクセットを解放すると、そのディスクセットに設定されているボリュームやホットスペア集合にはどちらのホストからもアクセスできなくなります。ただし、c*t*d* という名前を使えば、どちらのホストからでもディスクに直接アクセスできます。

  1. ディスクセットの背景情報を確認します。

  2. 次のどちらかの方法でディスクセットを解放します。

    • Solaris 管理コンソール内の「拡張ディスク」から「ディスクセット (Disk Sets)」ノードを開きます。解放するディスクセットを右クリックし、メニューから「所有権を開放 (Release Ownership)」を選択します。詳細は、オンラインヘルプを参照してください。

    • 次の形式の metaset コマンドを実行して、ディスクセットの所有権を解放します。


      metaset -s diskset-name-r
      

      -s diskset-name

      解放するディスクセットの名前です。

      -r

      ディスクセットを解放することを意味します。ディスクセット内のすべてのディスクの予約が取り消されます。ディスクセット内のボリュームにはアクセスできなくなります。

      詳細は、metaset(1M) のマニュアルページを参照してください。


      注 -

      ディスクセットの所有権は、ディスクセットを所有するホストだけに表示されます。


  3. オプションを指定せずに metaset コマンドを実行して、ディスクセットがこのホストから解放されていることを確認します。


    # metaset
    

例 — ディスクセットを解放する


lexicon# metaset -s blue -r
lexicon# metaset -s blue
 
Set name = blue, Set number = 1

Host                Owner
  lexicon            
	idiom 

Drive               Dbase
  c1t6d0             Yes 
  c2t6d0             Yes 
 

この例では、ディスクセット blue を解放します。この時点では、ディスクセットの所有者がいないことに注意してください。ホスト lexicon から状態を調べると、誤解を招くおそれがあります。これは、ホストが調査できるのは、そのホストがディスクセットを所有しているかどうかだけだからです。たとえば、ホスト idiom がディスクセットを取得したとしても、ホスト lexicon からそのことを知ることはできません。 この場合、取得していることを知ることができるのは、ホスト idiom だけです。