Solaris のシステム管理 (上級編)

印刷要求を別のプリンタに移動する方法

あるプリンタから別のプリンタにすべての要求を移動する場合は、要求 ID がわからなくてもかまいません。ただし移動する前に、影響を受ける印刷要求の数を調べておくとよいでしょう。

  1. プリンタサーバーにスーパーユーザーまたは lp としてログインするか、同等の役割になります。

  2. (省略可能) 元のプリンタ上で印刷要求の要求 ID をチェックします。


    # lpstat -o printer-name1
    
  3. (省略可能) 宛先プリンタが印刷要求を受け付けているかどうかをチェックします。


    # lpstat -p printer-name2
    

    -p printer-name2
    

    印刷要求の移動先となるプリンタ名 

  4. 元のプリンタから宛先プリンタにすべての印刷要求を移動します。


    # lpmove printer-name1 printer-name2
    

    printer-name1

    すべての印刷要求の移動元となるプリンタ名 

    printer-name2

    すべての印刷要求の移動先となるプリンタ名 

    詳細は、lpmove(1M) のマニュアルページを参照してください。

    一部の要求を宛先プリンタ上で印刷できない場合は、元のプリンタの待ち行列内に残ります。要求 ID を使用すると、lpmove コマンドで特定の印刷要求を別のプリンタに移動することもできます。

  5. 元のプリンタ上で印刷要求の受け付けを開始します。

    すべての印刷要求を別のプリンタに移動すると、lpmove コマンドはそのプリンタへの印刷要求の受け付けを自動的に停止します。そのプリンタへの新しい印刷要求の受け付けを開始したい場合は、この手順が必要です。


    # accept printer-name1
    
  6. 移動元のプリンタの待ち行列に残っている印刷要求をチェックします。


    $ lpstat -o printer-name1
    

    次のコマンドを使用して、すべての指定した印刷要求が宛先のプリンタ待ち行列に移動していることを確認します。


    $ lpstat -o printer-name2
    

例 — 印刷要求を別のプリンタに移動する

次の例は、プリンタ luna からプリンタ terra に印刷要求を移動し、移動元プリンタ luna に印刷要求の受付を再開させる方法を示しています。


# lpmove luna terra
# accept luna