Solaris のシステム管理 (上級編)

DNLC 機能の向上

ディレクトリ名検索キャッシュ (DNLC) が拡張され、1000 以上のファイルを含む大容量のディレクトリにあるファイルにアクセスする際のパフォーマンスが向上しました。

DNLC は一般的なファイルシステムサービスであり、最近参照されたディレクトリ名とそれに関連する v ノードをキャッシュします。UFS ディレクトリのエントリは、ディスク上に直線的に保存されています。よって、エントリを格納するには、その名前で各エントリを検索する必要があります。新しいエントリを追加する際は、ディレクトリ全体を検索して、その名前が存在していないことを確認する必要があります。このパフォーマンスに関する問題を解決するために、DNLC を使ってディレクトリ全体をメモリーにキャッシュします。

このリリースにおける DNLC のもう 1 つの新機能は、検索したが存在しなかったファイルオブジェクトをキャッシュすることです。これは「ネガティブキャッシュ」と呼びます。ファイルが存在するかどうかを繰り返し調べるアプリケーションに便利です。

詳細は、『Solaris カーネルのチューンアップ・リファレンスマニュアル』を参照してください。