Solaris のシステム管理 (基本編)

Solaris 環境における USB について

次の節では、Solaris 環境における USB について知っておく必要のある情報を説明します。

USB キーボードとマウス

公式にサポートされているのは、Sun USB キーボードとマウスデバイスだけです。また Solaris 環境では複数の USB キーボードとマウスをサポートしていないため、USB キーボードとマウスは常に 1 つだけシステムに接続するようにしてください。詳細については、次の説明を参照してください。

USB ホストコントローラとルートハブ

USB ハブは次のことを行います。

USB ホストコントローラにはルートハブという組み込みハブがあります。システムの背面パネルに見えるポートはルートハブのポートです。USB ホストコントローラは次のことを行います。

USB ハブデバイス

SPARC: USB 電源管理

SPARC システムでは、USB デバイスの保存停止・復元再開機能が完全にサポートされます。ただし、稼働中のデバイスを保存停止したり、システムの電源がオフになっているときにデバイスを取り外すことは決してしないでください。

SPARC システムで電源管理を有効にしている場合、USB のフレームワークはすべてのデバイスの電源管理を最大限に試みます。USB デバイスの電源管理により、ハブドライバはデバイスが接続されているポートの中断も行います。リモートウェイクアップ (呼び起こし) をサポートするかしないかは、デバイスによって異なります。デバイスがリモートウェイクアップをサポートしている場合は、イベントの発生時 (たとえばマウスが移動したときなど) に、接続されているハブを呼び起こします。アプリケーションがデバイスに入出力を送信した場合も、ホストシステムはデバイスを呼び起こすことができます。

リモートウェイクアップ機能がサポートされている場合、すべてのHID (キーボード、マウス、スピーカ、マイクなど)、ハブ、およびストレージデバイスは、デフォルトで電源管理されます。USB プリンタが電源管理されるのは、2 つの印刷ジョブ間だけです。

電源消費を減らすために電源管理を行う場合、まず USB 末端デバイスの電源が切断されます。次に、しばらくしてから親ハブの電源が切断されます。また、ポートに接続されているすべてのデバイスの電源が切断されると、しばらくしてからハブの電源が切断されます。最も効率的に電源管理をするためには、あまり多くのハブをカスケード接続しないでください。

USB ケーブルに関するガイドライン

市販されている USB ケーブル延長機器は絶対に使用しないでください。デバイスを接続するときは、必ずハブと充分な長さのあるケーブルを使用してください。USB デバイスを接続するときは、必ずフルレイト (12M ビット/秒) の 20/28 AWG ケーブルを使用してください。