ブートサーバーが利用できれば、どのようなシステムもネットワークからブートできます。たとえば、スタンドアロンのシステムがローカルディスクからブートできない場合、そのシステムを一時的にネットワークからブートできます。デフォルトのブートデバイスの変更または再設定については、SPARC: デフォルトのブートデバイスを変更する方法を参照してください。
sun4u システムでは次の 2 つのネットワーク構成ブート方法を利用できます。
RARP (Reverse Address Resolution Protocol and ONC+ RPC Bootparams Protocol)
DHCP (Dynamic Host Configuration Protocol)
デフォルトのネットワークブート方法は RARP に設定されています。ネットワークで利用できるブートサー バーによって、RARP または DHCP を選択できます。
DHCP ネットワークブートを使用するには、Sun Ultra システムの PROM のバージョンが 3.25.nn 以降でなければなりません。PROM のバージョンの確認方法については、SPARC: システムの PROM リビジョンを確認する方法を参照してください。
RARP と DHCP の両方のネットワークブート方法を利用できる場合、どちらのサービスを使用するかを boot コマンドに一時的に指定できます。あるいは、NVRAM 別名を設定すれば、システムをリブートしても有効に PROM レベルでネットワークブート方法を永続的に保存することができます。次の nvalias コマンドの例では、Sun Ultra 10 システムにおいてデフォルトで DHCP でブートするように、ネットワークデバイスの別名を設定します。
ok nvalias net /pci@1f,4000/network@1,1:dhcp |
この別名を設定している場合、boot net と入力するだけで、システムは DHCP ネットワークブート方法を使用してブートします。
nvunalias コマンドと nvalias コマンドの構文を十分理解するまで、nvunalias コマンドで NVRAMRC ファイルを変更しないでください。これらのコマンドの使用方法については、『OpenBoot 3.x コマンド・リファレンスマニュアル』を参照してください。
必要な場合、システムをシャットダウンします。
ネットワークからブートする方法を決定し、次のどちらかを選択します。
どちらの方法でブートする場合でも、RARP または DHCP のブートサーバーがすでにネットワークに設定されていなければなりません。
DHCP を使用してシステムをネットワークからブートするには、次のように入力します。
ok boot net[:dhcp] |
上記 nvalias の例のように、デフォルトで DHCP でブートするように PROM 設定を変更してある場合は、boot net と指定するだけで、システムは DHCP でブートします。
RARP を使用してシステムをネットワークからブートするには、次のように入力します。
ok boot net[:rarp] |
RARP はデフォルトのネットワークブート方法です。このため、デフォルトで DHCP でブートするように PROM 値を変更してある場合にだけ、boot net:rarp と指定しなければなりません。