この手順では、ユーザーがパスワードを変更するときのデフォルト暗号化アルゴリズムとして BSD-Linux バージョンの MD5 アルゴリズムが使用されます。このアルゴリズムは、Solaris、BSD、Linux バージョンの UNIX が混在するマシンネットワークに適しています。パスワード暗号化アルゴリズムとアルゴリズム識別子の一覧は、表 15–1 を参照してください。
スーパーユーザーになるか、同等の役割を引き受けます。
暗号化アルゴリズムの識別子を、/etc/security/policy.conf ファイルの CRYPT_DEFAULT 変数の値として指定します。
選択についての説明をコメントとして入力できます。
# vi /etc/security/policy.conf … CRYPT_ALGORITHMS_ALLOW=1,2a,md5 # # Use the version of MD5 that works with Linux and BSD systems. # Passwords previously encrypted with __unix__ will be encrypted with MD5 # when users change their passwords. # #CRYPT_DEFAULT=__unix__ CRYPT_DEFAULT=1 |
この例では、アルゴリズム構成を指定することによって、最も弱いアルゴリズムである crypt_unix がパスワードの暗号化に使用されることがないようにします。crypt_unix モジュールで暗号化されているパスワードは、次回のパスワード変更から crypt_bsdmd5 で暗号化されます。
アルゴリズムの選択を構成するための構文については、policy.conf(4) のマニュアルページを参照してください。
この例では、CRYPT_DEFAULT 変数の値として Blowfish アルゴリズムの識別子、すなわち 2a が指定されています。パスワードの暗号化を制御する policy.conf のエントリは次のようになります。
CRYPT_ALGORITHMS_ALLOW=1,2a,md5 #CRYPT_ALGORITHMS_DEPRECATE=__unix__ CRYPT_DEFAULT=2a |
この構成は、Blowfish アルゴリズムを使用する BSD システムに対応しています。