Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)

subject トークン

subject トークンには、操作を実行するユーザーまたは実行する予定のユーザーを記述します。形式は process トークンと同じです。次の 9 つのフィールドがあります。

subjectトークンは、必ずシステムコールに関してカーネルによって生成される監査レコードの一部として返されます。praudit コマンドでは、subject トークンは次のように表示されます。


subject,cjc,cjc,staff,cjc,staff,424,223,0 0 quisp

監査 ID、ユーザー ID、グループ ID、プロセス ID、セッション ID は、短い形式ではなく長い形式です。


注 –

セッション ID、実ユーザー ID、または実グループ ID の subject トークンのフィールドを使用できないことがあります。その場合、値は -1 に設定されます。


端末 ID を含むトークンには、いくつかの種類があります。praudit コマンドでは、端末 ID の書式の違いを吸収して、同じ書式で出力されます。端末 ID フィールドを含むすべてのトークンでは、端末 ID フィールドは同じ方式で処理されます。端末 ID は、IP アドレスとポート番号の組み合わせか、デバイス ID です。たとえば、モデムに接続されたシリアルポートの場合は、0 になります。端末 ID には、次の書式があります。

デバイス番号の場合は、次のようになります。

Solaris 7 またはそれ以前のリリースのポート番号の場合は、次のようになります。

Solaris 8 または Solaris 9 のポート番号の場合は、次のようになります。

次の図に subject トークンの形式を示します。

図 26–26 subject トークンの形式

この図については、前の本文中で説明しています。