Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)

格納に伴うコスト

格納に伴うコストは、監査コストのうちでもっとも重要です。監査データの量は次の要素によって左右されます。

これらの要因はサイトごとに異なるため、監査データの格納用に前もって確保しておくディスク容量を決定できるような計算式はありません。

all フラグで指定して完全な監査を行うと、ディスクがすぐにいっぱいになります。中程度のサイズのプログラム (5 ファイルで合計 5000 行のプログラムなど) をコンパイルするなど、1 分もかからないごく単純なタスクでも、何千もの監査レコードが生成され、何 M バイトものディスク容量を占有する可能性があります。したがって、事前選択機能を使用して、生成されるレコードの量を減らしておくことが大変重要になります。たとえば、すべてのクラスを監査するのではなく、fr クラスを省略すると、監査ボリュームを 3 分の 2 以上も削減できます。また、監査レコードが作成されたあとも、要求されるディスク容量を削減するために監査ファイルを効率よく管理することが重要です。

監査機能を構成する前に、監査フラグと、フラグが立てられるイベントの種類を理解しておく必要があります。サイトで必要なセキュリティの程度と、管理の対象となるユーザーの種類に基づいて、サイトの監査についての基本ポリシーを設定します。