Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)

特別なシステムログイン

システムにアクセスする一般的な方法としては、通常のユーザーログインを使用するものと、root ログインを使用するものがあります。また、多数の特別な「システム」ログインを使用すると、ユーザーは root アカウントを使用しなくても管理コマンドを実行できます。システム管理者は、これらのログインアカウントにパスワードを割り当てます。

次の表に、システムのログインアカウントとその用途を示します。システムログインは特殊な機能を実行します。それぞれのログインに固有のグループ識別子番号 (GID) が付いています。各ログインには固有のパスワードを設定し、必要のある人だけに知らせるようにしてください。

表 15–2 システムログイン

ログインアカウント 

グループ ID 

用途 

root

0

ほぼ無制限。ほかのすべてのログイン、保護、アクセス権に優先する。root アカウントはシステム全体へのアクセス権を持つ。root ログインのパスワードはきわめて厳密に保護する必要がある。root アカウントはほとんどの Solaris コマンドを所有する

daemon

1

バックグラウンド処理を制御する 

bin

2

一部の Solaris コマンドを所有する 

sys

3

多数のシステムファイルを所有する 

adm

4

特定のシステム管理ファイルを所有する 

lp

71

プリンタ用のオブジェクトデータファイルとスプールデータファイルを所有する 

uucp

5

UNIX 間のコピープログラム、UUCP 用のオブジェクトデータファイルとスプールデータファイルを所有する 

nuucp

9

システムにログインしてファイル転送を開始するためにリモートシステムで使用される