IPv6 の管理

はじめに

IPv6 の管理』では、SolarisTM オペレーティング環境にインストールされた IPv6 フレームワークの構成および管理について説明します。このマニュアルでは、SunOSTM 5.9 オペレーティングシステムがすでにインストールされているものとします。 さらに、使用するネットワークソフトウェアが設定されているものとします。SunOS 5.9 オペレーティングシステムは Solaris 製品ファミリの一部であり、Solaris 共通デスクトップ環境 (CDE) などが含まれます。また、SunOS 5.9 は、AT&T System V リリース 4 オペレーティングシステムに準拠しています。


注 –

Solaris オペレーティング環境は、SPARC® と x86 の 2 種類のハードウェア (プラットフォーム) で動作します。また、Solaris オペレーティング環境は、64 ビットアドレス空間でも 32 ビットアドレス空間でも動作します。このマニュアルで説明する情報は、章、節、注、箇条書き、図、表、例、またはコード例において特に明記しない限り、両方のプラットフォームおよびアドレス空間に該当します。


対象読者

このマニュアルは、Solaris 9 リリースが稼働しているシステムの管理者を対象としています。このマニュアルを活用するには、1、2 年程度の UNIX® システムの管理経験が必要です。UNIX システム管理のトレーニングコースに参加することも知識の習得に役立ちます。

内容の紹介

第 1 章「IPv6 (概要)」では、IPv6 として知られる新しいインターネットプロトコルの概要について説明します。

第 2 章「IPv6 の管理 (手順)」では、サイトで IPv6 を有効にするための作業として、IPv6 ルーター、6to4 ルーター、ネームサービス用の IPv6 アドレスなどの設定、ルーター間に各種のトンネルを作成する方法、IPv6 に対応したコマンドを使って診断する方法、IPv6 ネームサービス情報の表示方法などについて説明します。

第 3 章「IPv6 のファイルおよびコマンド (リファレンス)」では、IPv6 の Solaris 実装に伴う概念について説明します。

第 4 章「IPv4 から IPv6 への移行 (リファレンス)」では、IPv4 から IPv6 への移行の説明と、標準的な手法の概要について説明しています。

用語集では、主要な IP サービス用語の定義を提供します。

Sun のオンラインマニュアル

docs.sun.com では、Sun が提供しているオンラインマニュアルを参照することができます。マニュアルのタイトルや特定の主題などをキーワードとして、検索を行うこともできます。URL は、http://docs.sun.com です。

表記上の規則

このマニュアルでは、次のような字体や記号を特別な意味を持つものとして使用します。

表 P–1 表記上の規則

字体または記号 

意味 

例 

AaBbCc123

コマンド名、ファイル名、ディレクトリ名、画面上のコンピュータ出力、コード例を示します。 

.login ファイルを編集します。

ls -a を使用してすべてのファイルを表示します。

system%

AaBbCc123

ユーザーが入力する文字を、画面上のコンピュータ出力と区別して示します。 

system% su

password:

AaBbCc123

変数を示します。実際に使用する特定の名前または値で置き換えます。 

ファイルを削除するには、rm filename と入力します。

『 』 

参照する書名を示します。 

『コードマネージャ・ユーザーズガイド』を参照してください。 

「 」 

参照する章、節、ボタンやメニュー名、強調する単語を示します。 

第 5 章「衝突の回避」を参照してください。 

この操作ができるのは、「スーパーユーザー」だけです。 

枠で囲まれたコード例で、テキストがページ行幅を超える場合に、継続を示します。 

sun% grep `^#define \
  XV_VERSION_STRING'

コード例は次のように表示されます。

[ ] は省略可能な項目を示します。上記の例は、filename は省略してもよいことを示しています。

| は区切り文字 (セパレータ) です。この文字で分割されている引数のうち 1 つだけを指定します。

キーボードのキー名は英文で、頭文字を大文字で示します (例: Shift キーを押します)。ただし、キーボードによっては Enter キーが Return キーの動作をします。

ダッシュ (-) は 2 つのキーを同時に押すことを示します。たとえば、Ctrl-DControl キーを押したまま D キーを押すことを意味します。

一般規則