Solaris 9 では、オペレーティング環境といっしょにインストールされるように、SLP デーモンがデフォルトのプロパティで構成済みです。デフォルトの設定で正しく動作する場合、SLP の配置において、ほとんど管理は必要ありません。
ただし場合によっては、デフォルトの SLP プロパティを変更して、SLP のネットワーク動作を調整することや各種の SLP 機能を有効にすることが必要になります。たとえば、いくつかの構成を変更して、SLP のロギングを有効にすることができます。SLP のログ情報と snoop トレースの情報によって、追加の構成が必要かどうかを判断できます。
SLP 構成プロパティは、/etc/inet ディレクトリ内の slp.conf ファイルにあります。デフォルトのプロパティ設定を変更する場合は、第 20 章「SLP の管理 (手順)」の該当する手順を参照してください。
SLP 構成プロパティの設定を変更する前に、ネットワーク管理で大切な次のことがらを検討してください。
動作しているネットワーク技術の種類
ネットワーク技術が円滑に処理できるトラフィック量
ネットワークで使用できるサービスの数と種類
ネットワーク上のユーザー数、ユーザーが必要とするサービス、もっとも頻繁にアクセスするサービスに関係するユーザーの場所
SLP 対応の snoop ユーティリティと SLP ログユーティリティを使用して、再構成が必要かどうかや、変更する必要があるプロパティを判断できます。たとえば、次の目的のために特定のプロパティを再構成する場合があります。
各種の応答時間および帯域幅の性質が混在するネットワークメディアを調整する
ネットワークの障害または計画されていないパーティション分割から回復させる
DA を追加して SLP マルチキャストの急増を軽減する
新規のスコープを実装して、もっとも頻繁にアクセスするサービスにユーザーを編成する