Solaris のシステム管理 (資源管理とネットワークサービス)

ランダム待ち時間の上限の構成方法

次の手順に従って、slp.conf ファイルの net.slp.RandomWaitBound プロパティを変更します。

  1. スーパーユーザーになります。

  2. ホスト上の slpd とすべての SLP 動作を停止します。


    # /etc/init.d/slpd stop
    
  3. 構成の設定を変更する前に、デフォルトの /etc/inet/slp.conf ファイルのバックアップをとります。

  4. slpd.conf ファイル内の net.slp.RandomWaitBound プロパティを変更します。


    net.slp.RandomWaitBound=value
    

    value

    DA に接続するまでのランダム待ち時間の計算に使用される上限 

    デフォルト値は、1000 ミリ秒 (1 秒) 

    値の範囲は、1000 から 3000 ミリ秒  

    たとえば、ランダム待ち時間を 5000 ミリ秒 (5 秒) に延長できます。


    net.slp.randomWaitBound=5000

    ランダム待ち時間の上限を長くすると、登録で遅延が長くなります。SA は新しく検出された DA をより時間をかけて登録できるので、衝突とタイムアウトを回避することができます。

  5. slpd.conf ファイル内の net.slp.datagramTimeouts プロパティを必要に応じて変更します。


    net.slp.datgramTimeouts=value
    

    value

    32 ビット整数のリストで、ユニキャストのデータグラム転送を DA に実行するためのタイムアウト (ミリ秒) 

    デフォルト値は、3000,3000,3000 

    たとえば、頻繁なタイムアウトの発生を回避するために、データグラムのタイムアウトを 20000 ミリ秒に増やすことができます。


    net.slp.datagramTimeouts=2000,5000,6000,7000

    高パフォーマンスのネットワークでは、逆に UDP データグラム転送のマルチキャストまたはユニキャストのタイムアウトの上限を小さくできます。 この設定により、SLP 要求を満たす際に、応答時間を短縮できます。

  6. 変更を保存し、ファイルを閉じます。

  7. 変更を反映するには、slpd を再起動します。


    # /etc/init.d/slpd start