Solaris のシステム管理 (資源管理とネットワークサービス)

PAP 認証時の動作

PAP 認証は、次の順序で発生します。

図 36–1 PAP 認証処理

このフロー図に示されている処理については、以下で詳しく説明します。

  1. 呼び出し元 (認証される側) がリモートピア (認証する側) を呼び出し、接続ネゴシエーションの一環として PAP ユーザー名とパスワードを伝えます。

  2. ピアは、/etc/ppp/pap-secrets ファイルで呼び出し元の識別情報を検証します。PAP の login オプションを使用する場合は、呼び出し元のユーザー名とパスワードの検証にパスワードデータベースが使用されます。

  3. 認証が成功すると、ピアは呼び出し元との接続ネゴシエーションを継続します。認証に失敗すると、接続は切られます。

  4. (オプション) 呼び出し元がリモートピアからの応答を認証する場合は、リモートピアが自身の PAP 資格を呼び出し元に送信する必要があります。したがって、リモートピアは認証される側になり、呼び出し側は認証する側になります。

  5. (オプション) 最初の呼び出し元が自身の /etc/ppp/pap-secrets を読み取り、リモートピアの識別情報を検証します。


    注 –

    最初の呼び出し元がリモートピアに認証資格を要求する場合は、手順 1 と手順 4 が並行して行われます。


    ピアが認証されると、ネゴシエーションが継続されます。認証されない場合は、接続が切られます。

  6. 呼び出し元とピアのネゴシエーションは、接続の確立に成功するまで継続されます。