Solaris ボリュームマネージャの管理

トランザクションボリュームの修復

トランザクションボリュームは、マスターデバイスとロギングデバイスからなる「階層構造」ボリュームです。また、ロギングボリュームは複数のファイルシステムによって共有されることがあるため、障害のあるトランザクションボリュームを修復する作業には、特別な回復手順が必要です。

デバイスのエラーやパニックの修復には、コマンド行ユーティリティを使用する必要があります。

パニック

ファイルシステムは、使用されている間に内部的な不整合を検出すると、システムをパニック状態にします。また、ファイルシステムがロギングとして構成されている場合には、再起動時にファイルシステムのチェックが必要であることをトランザクションボリュームに通知します。トランザクションボリュームは、それ自身を「ハードウェアエラー (Hard Error)」状態にします。また、同じログデバイスを共有するすべてのトランザクションボリュームも「ハードウェアエラー (Hard Error)」状態になります。

再起動時に fsck は、このファイルシステムをチェック、修復し、「正常 (Okay)」状態に戻します。 fsck は、/etc/vfstab ファイルにリストされているトランザクションボリュームのうち、このログデバイスを共有するすべてのトランザクションボリュームに対してこの処理を実行します。

トランザクションボリュームのエラー

トランザクションボリュームがロギングデータを処理しているときにマスターデバイスかログデバイスでデバイスエラーが起こると、そのデバイスは「正常 (Okay)」状態から「ハードウェアエラー (Hard Error)」状態に移行します。デバイスが「ハードウェアエラー (Hard Error)」状態か「エラー (Error)」状態の場合は、デバイスエラーまたはパニックが起きたことを意味します。

また、障害が発生したログデバイスを共有するデバイスも「エラー (Error)」状態になります。