トランザクションボリューム は、ファイルシステムのロギングを管理するためのボリュームで、本質的には UFS ロギングと同じです。どちらの方法でも、UFS の更新をファイルシステムに適用する前にログに記録します。
トランザクションボリュームは、2 つのデバイスからなります。
マスターデバイスは、ログをとるファイルシステムが格納されているスライスまたはボリュームです。
ログデバイスは、ログが格納されているスライスまたはボリュームです。ログデバイスは、複数のファイルシステムで共有することができます。ログは、ファイルシステムへの変更を表すレコードの集合です。
ログデバイスやマスターデバイスは、物理的なスライスでも、ボリュームでもかまいません。ただし、信頼性と可用性を高めるために、ログデバイスには RAID 1 ボリューム (ミラー) を使用するようにします。これは、物理ログデバイスにデバイスエラーが発生すると、データが失われることがあるからです。マスターデバイスにも、RAID 1 や RAID 5 ボリュームを使用することができます。
トランザクションボリュームにログデバイスがあれば、ロギングは、トランザクションボリュームがマウントされたときに自動的に開始されます。マスターデバイスには、UFS ファイルシステムがあらかじめ格納されていてもかまいません (トランザクションボリュームを作成しても、マスターデバイスの内容が変更されることはありません)。あるいは、後でトランザクションボリュームにファイルシステムを作成することもできます。同じように、トランザクションボリュームを削除しても、マスターデバイスの UFS ファイルシステムが変更されることはありません。
トランザクションボリュームを構成したら、そのトランザクションボリュームを物理スライスや別の論理ボリュームと同じように使用できます。トランザクションボリュームの作成手順については、トランザクションボリュームの作成を参照してください。