IPsec と IKE の管理

IKE で Sun Crypto Accelerator 1000 カードを使用する方法


注 –

次の手順では、Sun Crypto Accelerator 1000 カードがすでにシステムに取り付けられているものとします。さらに、カードに必要なソフトウェアがすでにインストールされ、構成されているものとします。詳細については、『Sun Crypto Accelerator 1000 Board Version 1.1 Installation and User's Guide』を参照してください。


  1. システムコンソールから、スーパーユーザーになるか、同等の役割を引き受けます。


    注 –

    リモートログインすると、セキュリティ上重要なトラフィックが盗聴される恐れがあります。何らかの方法でリモートログインを保護していても、システム全体のセキュリティがリモートログインセッションレベルに低下します。


  2. PKCS #11 ライブラリのパスを /etc/inet/ike/config ファイルに追加します。


    pkcs11_path "/opt/SUNWconn/lib/libpkcs11.so"
    

    パス名は 32 ビット PKCS #11 ライブラリを指していなければなりません。ライブラリが存在していれば、IKE は、ライブラリのルーチンを使用して、Sun Crypto 1000 カード上の IKE 公開鍵操作を高速化します。カードがこのような重い操作を行っている間、オペレーティングシステムのリソースは他の操作に使用できます。

  3. ファイルを閉じてからリブートします。

  4. リブートしたら、ライブラリがリンクされていることを確認します。PKCS #11 ライブラリがリンクされていることを確認するには、次のコマンドを実行します。


    # ikeadm get stats
    Phase 1 SA counts:
    Current:   initiator:          0   responder:          0
    
    Total:     initiator:          0   responder:          0
    Attempted: initiator:          0   responder:          0
    Failed:    initiator:          0   responder:          0
               initiator fails include 0 time-out(s)
    PKCS#11 library linked in from /opt/SUNWconn/lib/libpkcs11.so
    # 

    /etc/inet/ike/config ファイルの他のパラメータとは異なり、pkcs11_path キーワードは IKE の起動時にだけ読み込まれます。ikeadm コマンドを使って新しい /etc/inet/ike/config ファイルを追加したり再読み込みしたりしても、pkcs11_path は持続します。パスが持続するのは、IKE デーモンがフェーズ 1 のデータを保持するためです。PKCS #11 によって処理が加速されたキーは、フェーズ 1 データの一部です。