Solaris のシステム管理 (基本編)

接続点

cfgadm コマンドは接続点についての情報を表示します。「接続点」とは、動的再構成を行うことができるシステム内の特定の場所のことです。

接続点は、次の要素から構成されています。

接続点は、論理と物理の両方の接続点 ID (Ap_Id) で表現されます。物理 Ap_Id は接続点の物理的なパス名です。論理 Ap_Id は物理 Ap_Id に代わるユーザーに理解しやすい ID です。Ap_Id の詳細については、cfgadm(1M) のマニュアルページを参照してください。

通常、SCSI HBA (Host Bus Adapter)、つまり、SCSI コントローラの論理 Ap_Id はコントローラ番号 (c0 など) で表現されます。

コントローラ番号が SCSI HBA に割り当てられていない場合、内部的に生成された固有の識別子が提供されます。たとえば、SCSI コントローラの固有な識別子は次のようになります。

fas1:scsi

通常、SCSI デバイスの論理 Ap_Id は次のようになります。

HBA-logical-apid::device-identifier

次の例において、c0 は SCSI HBA の論理 Ap_Id です。

c0::dsk/c0t3d0

通常、デバイス識別子は /dev ディレクトリ内にある論理デバイス名から導き出されます。たとえば、論理デバイス名が /dev/rmt/1 のテープデバイスの論理 Ap_Id は次のようになります。

c0::rmt/1

SCSI デバイスの論理 Ap_Id/dev ディレクトリ内にある論理デバイス名から導き出すことができない場合、内部的に生成された固有の識別子が提供されます。たとえば、/dev/rmt/1 テープデバイスの識別子は、次のようになります。

c0::st4

SCSI Ap_Id の詳細については、cfgadm_scsi(1M) のマニュアルページを参照してください。

cfgadm コマンドはすべてのリソースと動的再構成の操作を、一般的な状態 (configured、unconfigured など) や操作 (connect、configure、unconfigure など) を示す用語で表現します。一般的な状態や操作の詳細については、cfgadm(1M) のマニュアルページを参照してください。

次に、SCSI HBA 接続点の受容体と占有装置の状態を説明します。

受容体の状態 

説明 

占有装置の状態 

説明 

empty

SCSI HBA には利用できない 

configured

1 つまたは複数のデバイスがバス上で構成されている 

disconnected

バスは休止している 

unconfigured

デバイスは構成されていない 

connected

バスはアクティブである 

 

 

次に、SCSI デバイス接続点の受容体と占有装置の状態を説明します。

受容体の状態 

説明 

占有装置の状態 

説明 

empty

SCSI デバイスには利用できない 

configured

デバイスが構成されている 

disconnected

バスは休止している 

unconfigured

デバイスは構成されていない 

connected

バスはアクティブである 

 

 

SCSI 接続点の状態は特別なハードウェアによって示されない限り未知です。SCSI 構成要素の構成情報を表示する手順については、SCSI デバイスに関する情報を表示する方法を参照してください。