Solaris 9 インストールガイド

第 5 章 ディスク容量およびスワップ容量の割り当てに関する指針

この章では、Solaris オペレーティング環境のインストールやアップグレードに伴うディスク容量の計画に関して一般的な指針を説明します。また、スワップ容量のデフォルトの割り当てについても説明します。この章の内容は次のとおりです。

ディスク容量の割り当て

Solaris 9 ソフトウェアをインストールする前に、ディスク容量の計画をたてて、システムに十分なディスク容量があるかどうかを調べることができます。必要なディスク容量が事前にわかれば、Solaris 9 ソフトウェアを実際にインストールする前にディスクを増設しておくことができます。アップグレードを行う場合は、ディスク容量の再配置を使用するアップグレードを参照してください。

ディスク容量に関する一般的な計画と推奨事項

ディスク容量の計画のたて方は、ユーザーによって異なります。ディスク容量の計画にあたっては、次の一般的な事項を考慮に入れてください。

Solaris Live Upgrade を使用する場合は、Solaris Live Upgrade のディスク容量の要件を参照してください。

ソフトウェアグループごとの推奨ディスク容量

Solaris ソフトウェアグループは Solaris パッケージの集まりです。それぞれのソフトウェアグループには、異なる機能やハードウェアドライバのサポートが含まれています。したがって、システムでどの機能を実行するかを考慮して、インストールするソフトウェアグループを選択する必要があります。

Solaris ソフトウェアのインストール時には、選択した Solaris ソフトウェアグループに対してパッケージを追加したり、削除したりすることができます。追加や削除するパッケージを選択する際には、ソフトウェアの依存関係や Solaris ソフトウェアがどのようにパッケージ化されているかを知っている必要があります。

次の表に、各 Solaris ソフトウェアグループごとに、推奨するディスク容量を示します。


注 –

スワップ領域は、推奨ディスク容量に含まれています。


表 5–1 ソフトウェアグループごとの推奨ディスク容量

ソフトウェアグループ 

推奨ディスク容量 

全体ディストリビューションと OEM サポート 

2.9G バイト 

全体ディストリビューション 

2.7G バイト 

開発者システムサポート 

2.4G バイト 

エンドユーザーシステムサポート 

2.0G バイト 

コアシステムサポート 

2.0G バイト 

SPARC: スワップ領域の割り当て方法

デフォルトでは、Solaris インストールプログラムは、利用可能な最初のディスクシリンダ (SPARC システムでは通常シリンダ 0) でスワップが開始されるようにスワップ領域を割り当てます。この配置により、デフォルトのディスクレイアウトでルート (/) ファイル システムに最大の容量を確保し、アップグレード時にルート (/) ファイルシステムを拡張できます。インストールプログラムによるディスクスライスの自動レイアウトを選択し、スワップファイルのサイズを手作業で変更しなければ、Solaris インストールプログラムはデフォルトのスワップ領域 (512M バイト) を割り当てます。

将来スワップ領域を拡張することを考えている場合、次のいずれかの手順を実行してスワップスライスを配置することにより、別のディスクシリンダでスワップスライスを開始できます。

スワップ領域の概要については、『Solaris のシステム管理 (基本編)』の「追加スワップ空間の構成 (手順)」を参照してください。