リンカーとライブラリ

環境変数の使用

コロンで区切られたディレクトリリストをとる環境変数 LD_LIBRARY_PATH を使用しても、リンカーのライブラリ検索パスを付加できます。この最も一般的な書式 LD_LIBRARY_PATH では、セミコロンで区切られた 2 つのディレクトリリストをとります。最初のリストは、コマンド行上に指定されたリストよりも前に検索され、2 番目のリストはコマンド行上のリストよりも後に検索されます。

ここでは、LD_LIBRARY_PATH の設定と、いくつかの -L オプションを指定したリンカーの呼び出しを組み合わせています。


$ LD_LIBRARY_PATH=dir1:dir2;dir3
$ export LD_LIBRARY_PATH
$ cc -o prog main.c -Lpath1 ... -Lpath2 ... -Lpathn -lfoo

有効な検索パスは、次のとおりです。dir1:dir2:path1:path2... pathn:dir3:/usr/ccs/lib:/usr/lib

LD_LIBRARY_PATH 定義の一部にセミコロンが指定されてない場合は、指定されたディレクトリリストは、-L オプションの後で解釈されます。次の例では、有効な検索パスは次のとおりです。path1:path2... pathn:dir1:dir2:/usr/ccs/lib:/usr/lib


$ LD_LIBRARY_PATH=dir1:dir2
$ export LD_LIBRARY_PATH
$ cc -o prog main.c -Lpath1 ... -Lpath2 ... -Lpathn -lfoo

注 –

この環境変数は、実行時リンカーの検索パスを拡張する場合にも使用できます。実行時リンカーが検索するディレクトリを参照してください。 この環境変数がリンカーに影響しないようにするには、-i オプションを使用します。