名前 | 形式 | 機能説明 | オプション | オペランド | 使用法 | 環境 | 属性 | 関連項目 | 使用上の留意点
audioplay ユーティリティは、指定されたオーディオファイル (ファイル名が指定されていない場合は標準入力) をオーディオデバイスにコピーします。入力ファイルが指定されておらず、標準入力が tty の場合、コマンド行に指定されたポート、ボリューム、およびバランス設定が適用されて、プログラムは終了します。
入力ファイルには、有効なオーディオファイルヘッダーが含まれていなければなりません。このヘッダーのコード情報はオーディオデバイスの機能に対応しており、データ形式に互換性がない場合は、エラーメッセージが出力されて、その入力ファイルはスキップされます。圧縮された ADPCM (G.721) モノラルオーディオデータは、自動的に圧縮解除されてから再生されます。
サンプリング周波数のわずかな違い (1% 未満) は、通常無視されます。これにより、たとえば、8000 Hz の周波数だけしかサポートしていないオーディオデバイスでも、8012 Hz でサンプリングされたデータを再生することができます。-V オプションが指定されている場合、周波数の違いには、警告メッセージによってフラグが付けられます。
次のオプションを指定できます。
Immediate:オーディオデバイスを利用できない場合 (つまり、別のプロセスが現在書き込み権を持つ場合)、audioplay は通常、デバイスへのアクセス権を取得するまで待機します。-i オプションが指定されている場合、audioplay はエラーメッセージを出力して、デバイスが使用中であれば即座に終了します。
Verbose:オーディオデバイスへのアクセスを待機している場合、またはサンプル率のずれが検出された場合、標準エラー出力にメッセージを書き込みます。
Volume:出力ボリュームが指定の値に設定されてから再生が開始され、audioplay が終了すると元のレベルにリセットされます。vol 引数は、0 〜 100 (0 と 100 を含む) の間の整数値です。この引数を指定しないと、出力ボリュームは、いずれかのプロセスによって最後に設定されたレベルのままになります。
Balance:出力バランスが、指定の値に設定されてから再生が開始され、audioplay が終了すると元のレベルにリセットされます。bal 引数は、-100 〜 100 (-100 と 100 を含む) の間の整数値です。-100 の値は、左バランスを示し、0 は中央、100 は右バランスを示します。この引数を指定しないと、出力バランスは、いずれかのプロセスによって最後に設定されたレベルのままになります。
Output Port:オーディオ出力シグナルの宛先として、ビルトイン(組み込み)スピーカー (デフォルト)、ヘッドフォンジャック、またはラインを選択します。この引数を指定しないと、出力ポートはそのままの状態になります。注: オーディオアダプタによっては、一部の出力ポートをサポートしていないことがあります。指定されたポートが存在しない場合は、適切な代替ポートが使用されます。
Device:dev 引数は、出力が送信される代替オーディオデバイスを指定します。-d オプションを指定しないと、AUDIODEV 環境変数が参照されます (下記参照)。あるいは、/dev/audio がデフォルトのオーディオデバイスとして使用されます。
Help: コマンド行の使用法に関するメッセージを出力します。
次のオペランドを指定できます。
File Specification:コマンド行に指定されたオーディオファイルは、順番に再生されます。ファイル名が指定されていない場合は、標準入力ストリーム (tty ではない場合) が再生されます (このストリームには、オーディオファイルヘッダーも含まれていなければなりません)。特殊なファイル名 – を使用すると、ファイルの代わりに標準入力ストリームを読み取ることができます。相対パス名を指定すると、AUDIOPATH 環境変数が参照されます (下記参照)。
ファイルのサイズが 2G バイト (2 31 バイト) 以上ある場合の audioplay の動作については、largefile(5) のマニュアルページを参照してください。
-d 引数が指定されていない場合の、書き込み先オーディオデバイスの完全パス名。AUDIODEV 変数が設定されていない場合は、/dev/audio が使用されます。
相対パス名で名前が指定されているオーディオファイルの検索先ディレクトリをコロンで区切ったリスト。現在のディレクトリ (.) は、検索パスに明示的に指定できます。AUDIOPATH 変数が設定されていない場合は、現在のディレクトリだけが検索されます。
次の属性については、attributes(5) のマニュアルページを参照してください。
属性タイプ | 属性値 |
---|---|
アーキテクチャ | SPARC |
使用条件 | SUNWaudio |
インタフェース安定性 | 開発中 |
audioconvert(1), audiorecord(1), mixerctl(1), attributes(5), largefile(5), usb_ac(7D), audio(7I), mixer(7I)
audioplay が現在サポートしているオーディオ形式変換は限定されています。オーディオファイルの形式がオーディオデバイスによってサポートされていない場合は、まずこのファイルを変換する必要があります。たとえば、進行状況に合わせて音声形式に変換するには、次のコマンドを使用します。
example% audioconvert -f voice myfile | audioplay |
形式変換がオーディオ出力に追いつけない場合があります。その場合は、一時ファイルに変換してから、データを再生する必要があります。
名前 | 形式 | 機能説明 | オプション | オペランド | 使用法 | 環境 | 属性 | 関連項目 | 使用上の留意点