Solaris Live Upgrade を使用して新しいブート環境を作成した場合、luupgrade コマンドを使用して新しいブート環境に Solaris フラッシュ差分アーカイブをインストールすることはできません。次のエラーメッセージが表示されます。
/usr/sbin/luupgrade[607]: ludo: not found |
Solaris フラッシュ差分アーカイブは、Solaris フラッシュアーカイブを使用してアップグレードされたブート環境での、オペレーティング環境に対するマイナーな更新を集めたものです。
回避方法: luupgrade コマンドを使用して差分アーカイブをインストールするには、/etc/default/lu ファイルを編集します。既存の PATH 変数の設定を書き換えて、/etc/lib/lu がパスの要素の先頭になるようにします。
下記のパス設定のままでは使用できません。
PATH=/etc:/sbin:/usr/bin:/usr/sbin:$PATH |
パスを次のように書き換えます。
PATH=/etc/lib/lu:/etc:/sbin:/usr/bin:/usr/sbin:$PATH |
詳しくは、『Solaris 9 インストールガイド』を参照してください。
Solaris 9、Solaris 9 9/02、Solaris 9 12/02、または Solaris 9 4/03 オペレーティング環境から Solaris 9 8/03 リリースにアップグレードする場合、pkgchk コマンドに -n オプションを使用すると、次のエラーメッセージが表示されます。
ERROR: /usr/dt/appconfig/types/cs_CZ.ISO8859-2/datatypes.dt pathname does not exist ERROR: /usr/dt/appconfig/types/cs_CZ.ISO8859-2/develop.dt pathname does not exist ERROR: /usr/dt/appconfig/types/cs_CZ.ISO8859-2/dtfile.dt pathname does not exist ERROR: /usr/dt/appconfig/types/cs_CZ.ISO8859-2/dtmail.dt pathname does not exist ERROR: /usr/dt/appconfig/types/cs_CZ.ISO8859-2/dtpad.dt pathname does not exist ERROR: /usr/dt/appconfig/types/cs_CZ.ISO8859-2/print.dt pathname does not exist ERROR: /usr/dt/appconfig/types/cs_CZ.ISO8859-2/uxstd.dt pathname does not exist |
回避方法: Solaris 9 8/03 DVD または Solaris 9 8/03 Software 1 of 2 CD を使用して、SUNWceudt パッケージを追加し直します。次の手順に従います。
スーパーユーザーになります。
SUNWceudt パッケージを削除します。
# pkgrm SUNWceudt |
製品ディレクトリに移動します。
# cd path_to_Solaris_9/Product |
SUNWceudt パッケージを追加し直します。
# pkgadd -d `pwd` SUNWceudt |
Solaris Live Upgrade で luupgrade(1M) コマンドに -i オプションを指定して、アクティブでないブート環境をアップグレードした場合、言語によってはインストールプログラムが表示するテキストが判読不能になります。これは、現在のブート環境にはあるが古いリリースには存在しないフォントを、インストールプログラムが要求した場合に発生します。
回避方法: 次のいずれかを実行してください。
SOFTWARE 1 of 2 CD、2 of 2 CD、および LANGUAGES CD を統合したネットワークインストールイメージを使用してインストールします。
システムの環境変数を設定し、C ロケールを有効にします。
Solaris 8 オペレーティング環境から Solaris 9 またはそれ以降のオペレーティング環境へのアップグレードの際、SUNWjxcft パッケージが削除されるときに、次のようなエラーメッセージが upgrade_log ファイルに記録されます。
Removing package SUNWjxcft: Can't open /a/usr/openwin/lib/locale/ja/X11/fonts/TTbitmaps/fonts.upr Can't open /a/usr/openwin/lib/locale/ja/X11/fonts/TTbitmaps/fonts.scale Can't open /a/usr/openwin/lib/locale/ja/X11/fonts/TTbitmaps/fonts.alias Can't open /a/usr/openwin/lib/locale/ja/X11/fonts/TT/fonts.upr Can't open /a/usr/openwin/lib/locale/ja/X11/fonts/TT/fonts.scale Can't open /a/usr/openwin/lib/locale/ja/X11/fonts/TT/fonts.alias Removal of <SUNWjxcft> was successful |
回避方法: このエラーメッセージは無視してください。アップグレード後の環境で問題は発生しません。
/etc/init.d/sshd デーモンから他社の Secure Shell (OpenSSH など) を実行しているシステムの場合、Solaris 9 8/03 オペレーティング環境にアップグレードすると、既存の Secure Shell デーモンが使用できなくなります。アップグレード時に、Solaris 9 8/03 のアップグレードソフトウェアが、Solaris 9 8/03 の sshd で /etc/init.d/sshd の内容を上書きし、既存の sshd が失われます。
回避方法 : 次のいずれかを実行してください。
システムに Secure Shell プロトコルサーバープログラムが不要な場合は、アップグレード時に SUNWsshdr パッケージと SUNWsshdu パッケージをインストールしない。
システムに Secure Shell プロトコルサーバープログラムもクライアントプログラムもどちらも不要な場合は、アップグレード時に Secure Shell Cluster (SUNWCssh) をインストールしない。
/export ディレクトリの空き容量がゼロに近い状態で、システムを Solaris 9 8/03 オペレーティング環境にアップグレードしようとすると、/export ディレクトリ容量の必要条件の計算に誤りが発生し、アップグレードに失敗します。この問題は、ディスクレスクライアントがインストールされているか、/export ディレクトリに他社製のソフトウェアがインストールされている場合によく発生します。次のエラーメッセージが表示されます。
WARNING: Insufficient space for the upgrade. |
回避方法 : アップグレードの前に、次のいずれかを実行してください。
アップグレードが完了するまで、一時的に /export ディレクトリの名前を変更する
アップグレードが完了するまで、/etc/vfstab ファイル内の /export の行を一時的にコメントアウトする
/export が別のファイルシステムである場合は、アップグレードを実行する前に /export のマウントを解除する
現在のシステムが、Solstice AdminSuiteTM 2.3 の Diskless Client ツールによってインストールされたディスクレスクライアントをサポートしている場合、2 つの手順を実行する必要があります。まず、既存のディスクレスクライアントのうち、サーバーと同じ Solaris バージョンで同じアーキテクチャのものをすべて削除します。そのあとで、Solaris 9 8/03 オペレーティング環境をインストールするか、または Solaris 9 8/03 オペレーティング環境にアップグレードします。具体的な手順については、『Solaris のシステム管理 (基本編)』 を参照してください。
ディスクレスクライアントを削除せずに Solaris 9 8/03 をインストールしようとすると、次のようなエラーメッセージが表示されます。
スライス <xxxxxxxx> 上の Solaris のバージョン (version-number) が アップグレードできません。ディスク上にインストールされたソフトウェア構成に 未知の問題があります。 |
このエラー メッセージの version-number は、現在、システムで稼働している Solaris のバージョンを表します。<xxxxxxxx> は、このバージョンの Solaris オペレーティング環境を実行しているスライスです。