Solaris 9 8/03 ご使用にあたって

アップグレード時に発生するバグ情報

Solaris フラッシュ差分アーカイブをインストールするときに luupgrade コマンドを使用すると問題が発生する (バグ ID: 4890708)

Solaris Live Upgrade を使用して新しいブート環境を作成した場合、luupgrade コマンドを使用して新しいブート環境に Solaris フラッシュ差分アーカイブをインストールすることはできません。次のエラーメッセージが表示されます。


/usr/sbin/luupgrade[607]: ludo:  not found

Solaris フラッシュ差分アーカイブは、Solaris フラッシュアーカイブを使用してアップグレードされたブート環境での、オペレーティング環境に対するマイナーな更新を集めたものです。

回避方法: luupgrade コマンドを使用して差分アーカイブをインストールするには、/etc/default/lu ファイルを編集します。既存の PATH 変数の設定を書き換えて、/etc/lib/lu がパスの要素の先頭になるようにします。

下記のパス設定のままでは使用できません。


PATH=/etc:/sbin:/usr/bin:/usr/sbin:$PATH

パスを次のように書き換えます。


PATH=/etc/lib/lu:/etc:/sbin:/usr/bin:/usr/sbin:$PATH

詳しくは、『Solaris 9 インストールガイド』を参照してください。

アップグレード時に、SUNWceudt パッケージをインストールできない (バグ ID: 4826785)

Solaris 9、Solaris 9 9/02、Solaris 9 12/02、または Solaris 9 4/03 オペレーティング環境から Solaris 9 8/03 リリースにアップグレードする場合、pkgchk コマンドに -n オプションを使用すると、次のエラーメッセージが表示されます。


ERROR: /usr/dt/appconfig/types/cs_CZ.ISO8859-2/datatypes.dt
pathname does not exist
ERROR: /usr/dt/appconfig/types/cs_CZ.ISO8859-2/develop.dt
pathname does not exist
ERROR: /usr/dt/appconfig/types/cs_CZ.ISO8859-2/dtfile.dt
pathname does not exist
ERROR: /usr/dt/appconfig/types/cs_CZ.ISO8859-2/dtmail.dt
pathname does not exist
ERROR: /usr/dt/appconfig/types/cs_CZ.ISO8859-2/dtpad.dt
pathname does not exist
ERROR: /usr/dt/appconfig/types/cs_CZ.ISO8859-2/print.dt
pathname does not exist
ERROR: /usr/dt/appconfig/types/cs_CZ.ISO8859-2/uxstd.dt
pathname does not exist 

回避方法: Solaris 9 8/03 DVD または Solaris 9 8/03 Software 1 of 2 CD を使用して、SUNWceudt パッケージを追加し直します。次の手順に従います。

  1. スーパーユーザーになります。

  2. SUNWceudt パッケージを削除します。


    # pkgrm SUNWceudt
    
  3. 製品ディレクトリに移動します。


    # cd path_to_Solaris_9/Product
    
  4. SUNWceudt パッケージを追加し直します。


    # pkgadd   -d `pwd` SUNWceudt
    

Solaris Live Upgrade の使用時にインストールプログラムが表示するテキストに関する問題 (バグ ID: 4736488)

Solaris Live Upgrade で luupgrade(1M) コマンドに -i オプションを指定して、アクティブでないブート環境をアップグレードした場合、言語によってはインストールプログラムが表示するテキストが判読不能になります。これは、現在のブート環境にはあるが古いリリースには存在しないフォントを、インストールプログラムが要求した場合に発生します。

回避方法: 次のいずれかを実行してください。

SPARC: アップグレードの際に、SUNWjxcft パッケージの削除でエラーが記録される (バグ ID: 4525236)

Solaris 8 オペレーティング環境から Solaris 9 またはそれ以降のオペレーティング環境へのアップグレードの際、SUNWjxcft パッケージが削除されるときに、次のようなエラーメッセージが upgrade_log ファイルに記録されます。


Removing package SUNWjxcft:
Can't open /a/usr/openwin/lib/locale/ja/X11/fonts/TTbitmaps/fonts.upr
Can't open /a/usr/openwin/lib/locale/ja/X11/fonts/TTbitmaps/fonts.scale
Can't open /a/usr/openwin/lib/locale/ja/X11/fonts/TTbitmaps/fonts.alias
Can't open /a/usr/openwin/lib/locale/ja/X11/fonts/TT/fonts.upr
Can't open /a/usr/openwin/lib/locale/ja/X11/fonts/TT/fonts.scale
Can't open /a/usr/openwin/lib/locale/ja/X11/fonts/TT/fonts.alias

Removal of <SUNWjxcft> was successful

回避方法: このエラーメッセージは無視してください。アップグレード後の環境で問題は発生しません。

Solaris 9 8/03 オペレーティング環境にアップグレードすると既存の Secure Shell デーモン (sshd) が使用できなくなることがある (バグ ID: 4626093)

/etc/init.d/sshd デーモンから他社の Secure Shell (OpenSSH など) を実行しているシステムの場合、Solaris 9 8/03 オペレーティング環境にアップグレードすると、既存の Secure Shell デーモンが使用できなくなります。アップグレード時に、Solaris 9 8/03 のアップグレードソフトウェアが、Solaris 9 8/03 の sshd/etc/init.d/sshd の内容を上書きし、既存の sshd が失われます。

回避方法 : 次のいずれかを実行してください。

/export が満杯に近いシステムのアップグレードが失敗する (バグ ID: 4409601)

/export ディレクトリの空き容量がゼロに近い状態で、システムを Solaris 9 8/03 オペレーティング環境にアップグレードしようとすると、/export ディレクトリ容量の必要条件の計算に誤りが発生し、アップグレードに失敗します。この問題は、ディスクレスクライアントがインストールされているか、/export ディレクトリに他社製のソフトウェアがインストールされている場合によく発生します。次のエラーメッセージが表示されます。


WARNING: Insufficient space for the upgrade.

回避方法 : アップグレードの前に、次のいずれかを実行してください。

ディスクレスサーバーおよびディスクレスクライアントのアップグレード (バグ ID: 4363078)

現在のシステムが、Solstice AdminSuiteTM 2.3 の Diskless Client ツールによってインストールされたディスクレスクライアントをサポートしている場合、2 つの手順を実行する必要があります。まず、既存のディスクレスクライアントのうち、サーバーと同じ Solaris バージョンで同じアーキテクチャのものをすべて削除します。そのあとで、Solaris 9 8/03 オペレーティング環境をインストールするか、または Solaris 9 8/03 オペレーティング環境にアップグレードします。具体的な手順については、『Solaris のシステム管理 (基本編)』 を参照してください。

ディスクレスクライアントを削除せずに Solaris 9 8/03 をインストールしようとすると、次のようなエラーメッセージが表示されます。


スライス <xxxxxxxx> 上の Solaris のバージョン (version-number) が
アップグレードできません。ディスク上にインストールされたソフトウェア構成に
未知の問題があります。

このエラー メッセージの version-number は、現在、システムで稼働している Solaris のバージョンを表します。<xxxxxxxx> は、このバージョンの Solaris オペレーティング環境を実行しているスライスです。