Solaris 9 インストールガイド

ブート環境間での強制的な同期

新しく作成したブート環境で初めてブートする時に、Solaris Live Upgrade は新しいブート環境と以前のアクティブブート環境の同期をとります。この最初のブートと同期の後は、要求しない限り Solaris Live Upgrade で同期は行われません。

同期を実行すると、Solaris Live Upgrade は、同期をとるファイルの間に矛盾がないかチェックします。新しいブート環境がブートされ、矛盾が検出されると、警告が出されます。この場合、ファイルの同期は行われません。このような場合でも、アクティブ化は正常に終了します。新しいブート環境とアクティブなブート環境の両方で同じファイルに変更を加えると、矛盾が発生することがあります。たとえば、元のブート環境で /etc/passwd ファイルに変更を加えます。そして、新しいブート環境で /etc/passwd ファイルに別の変更を加えた場合などです。このような場合、同期処理では、どちらのファイルをコピーするべきか判断できません。


注意 – 注意 –

以前のアクティブブート環境で発生した変更にユーザーが気付いていない場合や、それらの変更を制御できない場合もあるため、このオプションを使用する際には十分注意してください。たとえば、現在のブート環境で Solaris 9 ソフトウェアを実行しているとします。この場合、Solaris 2.6 リリースをブートし、同期を実行すると、2.6 リリースのファイルは変更されることがあります。ファイルはオペレーティング環境のリリースに依存しているため、Solaris 2.6 リリースのブートは失敗することがあります。Solaris 9 のファイルと Solaris 2.6 のファイルは互換性があるとは限らないからです。