Solaris Live Upgrade を使ってパッチやパッケージをシステムに追加することができます。Solaris Live Upgrade を使ってパッチをマシンに追加すると、システムのダウンタイムはリブートの時間だけですみます。luupgrade コマンドまたはフラッシュアーカイブを使って、パッチやパッケージをブート環境に追加できます。
パッチをブート環境に直接追加する場合は、新しいブート環境を作成してから、-t オプションを指定して luupgrade コマンドを実行します。パッケージをブート環境に追加する場合は、 luupgrade コマンドに -p オプションを指定します。詳細は、luupgrade(1M) のマニュアルページを参照してください。
Solaris Live Upgrade を使ってフラッシュアーカイブをインストールすることもできます。アーカイブには、新しいパッケージやパッチがすでに追加されているブート環境の完全なコピーが格納されています。この完全なブート環境または単一の参照用システムをマスターシステムと呼びます。フラッシュアーカイブを作成するプロセスは、マスターシステムの作成から始まります。マスターシステムを作成したら、インストールしたいパッチやパッケージを追加します。そして、マスターシステムのフラッシュアーカイブを作成します。次に Solaris Live Upgrade を使ってこのアーカイブを新しいブート環境にインストールします。ブート環境は、必要に応じて何回でもコピーしたり、変更したり、配布したりできます。フラッシュアーカイブの作成方法については、第 18 章「フラッシュアーカイブの作成」を参照してください。Solaris Live Upgrade を使ってフラッシュアーカイブをインストールする方法については、ブート環境へのフラッシュアーカイブのインストールを参照してください。
Solaris Live Upgrade でパッケージやパッチのアップグレードや追加、削除を行うためには、パッケージやパッチが SVR4 パッケージ化ガイドラインに準拠していなければなりません。サンのパッケージはこのガイドラインに準拠していますが、サードパーティベンダーのパッケージがこれに準拠しているとは限りません。非準拠のパッケージを追加しようとすると、パッケージ追加ソフトウェアの障害が発生するか、アクティブブート環境が改変されてしまう可能性があります。
Solaris Live Upgrade によるパッケージの追加や削除については、luupgrade(1M) のマニュアルページを参照してください。パッケージ化の要件については、付録 G 「その他の SVR4 パッケージ要件に関するリファレンス情報」を参照してください。