Solaris のシステム管理 (基本編)

特定環境用のツールボックスを作成する方法

Solaris オペレーティング環境を管理するためのアプリケーションは「ツール」と呼ばれ、それらのツールは「ツールボックス」というコレクションに格納されます。ツールボックスは、ローカルサーバー (コンソールがある場所) にもリモートマシンにも配置できます。

ツールボックスエディタを使用すると、新しいツールボックスの追加、既存のツールボックスへのツールの追加、またはツールボックスの適用範囲の変更を行うことができます。たとえば、ドメインをローカルファイルからネームサービスに変更できます。


注 –

ツールボックスエディタは、通常のユーザーとして起動できます。ただし、変更を加えたり、変更内容をデフォルトのコンソールツールボックス (/var/sadm/smc/toolboxes) に保存する場合は、root としてツールボックスエディタを起動する必要があります。


  1. ツールボックスエディタを起動します。


    # /usr/sadm/bin/smc edit &
    
  2. 「ツールボックス (Toolbox)」メニューから「開く (Open)」を選択します。

  3. 「ツールボックスを開く (Toolboxes)」ウィンドウで「このコンピュータ (This Computer)」アイコンを選択します。

  4. 「開く (Open)」を選択します。

    「このコンピュータ (This Computer)」ツールボックスがウィンドウに開きます。

  5. ナビゲーション区画で「このコンピュータ (This Computer)」アイコンを再度選択します。

  6. 「アクション (Action)」メニューから「フォルダを追加 (Add Folder)」を選択します。

  7. 「フォルダ (Folder)」ウィザードを使用して、ネームサービス環境用の新しいツールボックスを追加します。

    1. 名前 (Name) と説明 (Description) – 「名前 (Full Name)」ウィンドウに名前を入力する。「次へ (Next)」をクリックする。

      たとえば、NIS 環境の場合は「NIS tools」と入力する。

    2. 「説明 (Description)」ウィンドウに説明を入力する。「次へ (Next)」をクリックする。

      たとえば、「tools for NIS environment」と入力する。

    3. アイコン (Icons) – デフォルト値を使用する。「次へ (Next)」をクリックする。

    4. 管理範囲 (Management Scope) –「上書き (Override)」を選択する。

    5. 「管理範囲 (Management Scope)」プルダウンメニューから該当するネームサービスを選択する。

    6. 必要に応じて、ネームサービスのマスター名を「サーバー (Server)」フィールドに追加する。

    7. サーバーが管理しているドメインを「ドメイン (Domain)」フィールドに追加する。

    8. 「完了 (Finish)」をクリックする。

      左側のナビゲーション区画に新しいツールボックスが表示されます。

  8. 新しいツールボックスのアイコンを選択します。

  9. 「ツールボックス (Toolbox)」メニューから「別名保存 (Save As)」を選択します。

  10. 「ローカルツールボックス (Local Toolbox)」ダイアログボックスの「フォルダ (Folder)」からフォルダを選択し、「ファイル名 (Filename)」にツールボックスのファイル名を入力します。接尾辞 .tbx を使用します。


    /var/sadm/smc/toolboxes/this_computer/toolbox-name.tbx
  11. 「保存 (Save)」をクリックします。

    コンソールウィンドウのナビゲーション区画に新しいツールボックスが表示されます。

次に進む手順

ネームサービスツールボックスを作成し終わったら、その中にネームサービスを入れることができます。詳細については、ツールボックスにツールを追加する方法を参照してください。