Solaris のシステム管理 (基本編)

オーディオ CD やデータ CD の取り扱い

Solaris 9 リリースには cdrw コマンドが用意されています。このコマンドを使用すると、Rock Ridge 拡張または Joliet 拡張を備えた ISO 9660 フォーマットで、CD-R や CD-RW のメディアデバイス上に CD ファイルシステムを書き込むことができます。

cdrw コマンドを使用すると、次の作業を行えます。

cdrw コマンドは、Solaris 8 Operating Environment 1/01 の Software Supplement の CD から利用でき、Solaris 9 リリースには最初から組み込まれています。

推奨される CD-R または CD-RW デバイスについては、 http://www.sun.com/io_technologies/pci/removable.htmlをご覧ください。

Solaris CD のコピー方法については、 http://www.sun.com/blueprints/browsesubject.html の「Building a Bootable JumpstartTM Installation CD-ROM」という記事をご覧ください。

CD メディアに関するよく使われる用語

CD メディアについて言及するときによく使われる用語は、次のとおりです。

用語 

説明 

CD-R 

CD 読み取りメディア。1 度だけ書き込みができ、その後は読み取り専用となる。 

CD-RW 

書き換え可能な CD メディア。書き込みと消去が可能。CD-RW デバイスだけが CD-RW メディアを読み取れる。 

ISO 9660 

ISO (Industry Standards Organization の略)。コンピュータの標準記憶フォーマットを設定する組織。 

ISO 9660 ファイルシステムは、標準の CD-ROM ファイルシステムであり、主だったコンピュータプラットフォームで同じ CD-ROM を読み取れる。この標準は 1988 年に発行され、ハイシエラ (ネバダ州のハイシエラホテルにちなんで名づけられた) という業界団体によって作成された。CD-ROM ドライブを備えたほぼすべてのコンピュータが ISO 9660 ファイルシステムからファイルを読み取れる。 

Joliet 拡張 

Rock Ridge 拡張 

WindowsTM ファイルシステム情報を追加する。

UNIXTM ファイルシステム情報を追加する。(Rock Ridge は映画「Blazing Saddles」に出てくる町にちなんで名づけられた。)


注 –

これらの拡張は排他的ではない。したがって、mkisofs コマンドに -R-j の両オプションを指定して両方のシステムとの互換性を確保できる。(詳細については mkisofs(1M) のマニュアルページを参照。)


MMC 準拠のレコード 

Multi Media Command の略。これらのレコーダが共通のコマンドセットに準拠していること意味する。ある MMC 準拠レコーダに書き込めるプログラムは、他のすべての MMC 準拠レコーダにも書き込むことができる。 

Red Book CDDA 

Compact Disc Digital Audio の略。デジタルオーディオをコンパクトディスクに格納するための業界標準方式。「Red Book」形式とも呼ばれる。この公式の業界仕様では、1 つまたは複数のオーディオファイルが 44.1 kHz のサンプリングレートで 16 ビットのステレオサウンドにサンプリングされることが要求される。 

CD メディアを扱うときによく使われる用語は、次のとおりです。

用語 

説明 

ブランキング 

CD-RW メディアからデータを消去する処理 

mkisofs

ISO ファイルシステムを CD に書き込むためのコマンド 

セッション 

リードイン/リードアウト情報を持つ完全なトラック 

トラック 

完全なデータまたはオーディオの単位