Solaris のシステム管理 (基本編)

ファイルを別のヘッダー形式でコピーする

SunOS 5.9 の cpio コマンドを使用して作成したアーカイブには、SunOS の旧リリースとの互換性がない場合があります。cpio コマンドを使用すると、他の複数の形式で読み込めるアーカイブを作成できます。これらの形式は、-H オプションと次のいずれかの引数で指定します。

ヘッダーオプションを使用する場合の構文を次に示します。


cpio -o -H header-option < file-list> output-archive

SunOS の旧リリース用のアーカイブを作成する方法

cpio コマンドを使用してアーカイブを作成します。


$ cpio -oH odc < file-list > /dev/rmt/n

引数 -H は、入力に対して出力の場合と同じ意味を持ちます。-H オプションを使用してアーカイブを作成した場合は、読み込むときにも同じオプションを使用しないと、cpio コマンドが失敗します。次の例には、cpio のエラーメッセージが含まれています。

例 — SunOS の旧リリース用にアーカイブを作成する


$ find . -print | cpio -oH tar> /tmp/test
113 blocks
$ cpio -iH bar < /tmp/test
cpio: Invalid header "bar" specified
USAGE:
        cpio -i[bcdfkmrstuvBSV6] [-C size] [-E file] [-H hdr]
 
[-I file [-M msg]] [-R id] [patterns]
        cpio -o[acvABLV] [-C size] [-H hdr] [-O file [-M msg]]
        cpio -p[adlmuvLV] [-R id] directory

各種オプションを使用してアーカイブを作成するときには、必ずメディアのラベルにアーカイブ上のファイル名やファイルシステム名と一緒にコマンド構文を記入してください。

アーカイブの作成時にどの cpio オプションを使用したかがわからない場合は、各種オプションをいろいろ組み合わせてみて、どの方法でアーカイブを読み込むことができるかを調べてください。

オプションのリストについては、cpio(1) のマニュアルページを参照してください。

bar コマンドで作成したファイルを取り出す

SunOS 4.0 または 4.1 の bar コマンドを使用してアーカイブしたファイルをフロッピーディスクから取り出すには、cpio- H bar オプションを使用します。


注 –

ファイルを取り出すには、-H bar オプションと共に -i オプションを使用する必要があります。bar ヘッダーオプションを使用してファイルを作成することはできません。


bar ファイルをフロッピーディスクから取り出す方法

  1. ファイルを置きたいディレクトリに移動します。

  2. フロッピーディスクをドライブに挿入します。

  3. フロッピーディスクを使用可能な状態にします。


    $ volcheck
    
  4. フロッピーディスクから bar ファイルを取り出します。

    フロッピーディスク上のすべてのファイルが現在のディレクトリにコピーされます。


    $ cpio -ivH bar < /vol/dev/aliases/floppy0