Solaris のシステム管理 (基本編)

CacheFS ファイルシステムの構造と動作

各キャッシュには、キャッシュの構造とその動作を決定する 1 組のパラメータが付いています。各パラメータは、以下の表に示すデフォルト値に設定されています。デフォルト値は、フロントファイルシステム全体をキャッシュに使用するように指定しますが、これはファイルシステムをキャッシュに書き込む場合の推奨方法です。

表 41–1 CacheFS ファイルシステムのパラメータとそのデフォルト値

CacheFS ファイルシステムのパラメータ 

デフォルト値 

定義 

maxblocks

90% 

CacheFS ファイルシステムがフロントファイルシステム内で要求できる最大ブロック数を設定する 

minblocks

0% 

CacheFS ファイルシステムがフロントファイルシステム内で要求できる最小ブロック数を設定する 

threshblocks

85% 

CacheFS ファイルシステムが minblocks で指定したより多数のブロックを要求する前に、フロントファイルシステム内で使用可能でなければならないブロック数を設定する

maxfiles

90% 

CacheFS ファイルシステムがフロントファイルシステム内で要求できる使用可能な i ノードの最大数 (ファイル数) を設定する 

minfiles

0% 

CacheFS ファイルシステムがフロントファイルシステム内で要求できる使用可能な i ノードの最小数を設定する 

threshfiles

85% 

CacheFS ファイルシステムが minfiles で指定したより多くのファイルを要求する前に、フロントファイルシステム内で使用可能でなければならない i ノード数を設定する

通常、これらのパラメータ値を変更する必要はありません。最適のキャッシュ動作が得られるデフォルト値に設定されています。ただし、キャッシュに使用されないフロントファイルシステム内に空き空間があり、それを他のファイルシステムに使用する場合は、maxblocksmaxfiles の値を変更することをお勧めします。この変更を行うには、cfsadmin コマンドを使用します。たとえば、次のようになります。


$ cfsadmin -o maxblocks=60