名前 | 形式 | 機能説明 | オプション | オペランド | 使用例 | 終了ステータス | 属性 | 関連項目
これらのコマンドは、Solaris Software and Solaris Installer CD のスライス 0 に置かれています。Solaris CD をすでにローカルディスクにコピーしている場合、cdrom_mnt_pt はコピーされている Solaris CD へのパスになります。これらのコマンドは、さまざまなインストール作業に使用できます。
Solaris_XX の XX は、使用している Solaris リリースのバージョン番号です。
add_install_client コマンドには 3 種類の形式があります。「形式」の項を参照してください。
ネットワークを使用してインストールするクライアントを追加する場合は、次の形式の add_install_client を使用します (これらのコマンドは bootparams(4) ファイルを更新します)。 add_install_client コマンドは、インストールサーバーの Solaris インストールイメージ (マウントした CD またはディスクにコピーした Solaris CD) あるいはブートサーバーの起動ディレクトリ (ブートサーバーが必要な場合) から実行する必要があります。
Solaris インストールイメージまたはブート専用ディレクトリの Solaris リリースは、クライアントにインストールする予定の Solaris リリースと同じでなければなりません。/Solaris_XX/Tools/add_install_client cdrom-mnt-pt [-i IP_address] [-e Ethernet_address] [-s server_name:path] [-c server_name:path] [-n[server ]:name_service[(netmask]] [-p server_name:path] host_name platform_group
プラットフォームグループ内のあるプラットフォームのインスタンスをインストールサーバーに追加する場合は、次の形式の add_install_client コマンドを使用します。このグループは DHCP を使用して起動および構成されます。スクリプトは、必要な構成作業をサーバー上で実行し、ユーザーがそのグループのために DHCP サーバーに追加しなければならないデータを出力します。/Solaris_XX/Tools/add_install_client cdrom-mnt-pt -d [-s server:path] [-c server:path] [-p server:path] [-t install boot image path] [-f boot file name] platform_name platform_group
インストールサーバーに単一のクライアントを追加する場合は、次の形式の add_install_client コマンドを使用します。このクライアントは DHCP を使用して起動および構成されます。スクリプトは、必要な構成作業をサーバー上で実行し、ユーザーがそのクライアントのために DHCP サーバーに追加しなければならないデータを出力します。すでに使用しているものにも、上記のように -f フラグを追加する必要があります。-f を使用すると、ユーザーは所定のクライアントに使用する起動ファイルの名前を指定できます。/Solaris_XX/Tools/add_install_client cdrom-mnt-pt -d [-s server_name:path] [-c server_name:path] [-p server_name:path] [-t install_boot_image_path] [-f boot_file_name] -e Ethernet_address platform_group
Intel Architecture (IA) の Pre-boot eXecution Environment (PXE) クライアントを登録する場合は、必ず -d オプションを使用してください。IA PXE クライアントは構成に DHCP を使用します。
他の Solaris CD とネットワークインストールサーバー上の既存のイメージをマージする場合は、add_to_install_server を使用します。マージ可能な各 CD (現時点では OS CD 2 および Language CD) には専用の add_to_install_server スクリプトが含まれています。配布された CD に含まれているもの以外の add_to_install_server スクリプトを使用しないでください。
rules ファイル (カスタム JumpStart インストールを使用する場合に限り必要) のルールを検証する場合は、check を使用します。
既存のネットワークインストールサーバーのミニルートを Solaris Installation CD のミニルートに置き換える場合は、modify_install_server を使用します。ネットワークインストールサーバーのインストール時のユーザーインタフェースが、Solaris Installation CD の Web Start ユーザーインタフェースに変更されます。
modify_install_server コマンドを使用する場合は、既存のインストールイメージ (setup_install_server を使用して作成) があらかじめ存在していなければなりません。
ネットワークインストール用のクライアントを削除する場合は、rm_install_client を使用します (このコマンドは bootparams(4) ファイルを更新します)。
Solaris CD を (インストールサーバーを設定するために) ディスクにコピーする、または Solaris CD のブートソフトウェアだけを (ブートサーバーを設定するために) ディスクにコピーする場合は、setup_install_server を使用します。ネットワーク経由でクライアントをインストールするには、インストールサーバーが必要です。インストールサーバーとインストールするクライアントが異なるサブネットに属している場合、ネットワークインストールを行うには、ブートサーバーも必要です (ブートサーバーはクライアントのサブネットに配置する必要があります)。
add_install_client には、次のオプションを指定できます。
このオプションが必要なのは、カスタム JumpStart インストール用の JumpStart ディレクトリを指定する場合だけです。server_name は、JumpStart ディレクトリが置かれているサーバーのホスト名です。path は JumpStart ディレクトリの絶対パスです。
DHCP クライアントを指定します。
インストールするシステムの Ethernet アドレスを指定します。
インストールするクライアントの boot_file_name を指定します。
インストールするクライアントの IP アドレスを指定します。
このオプションでは、システム構成時に使用するネームサービスを指定します。bootparams(4) ファイル内の ns キーワードを設定します。
有効なエントリは nis、nisplus、および none です。
数字を 4 つずつピリオドで区切って並べたもので、IP アドレスのどの部分がネットワーク部分で、どれがホスト部分かを指定します。
サーバーの名前または指定したネームサービスの IP アドレス。指定したサーバーが異なるサブネット上にある場合は、クライアントからサーバーにアクセスするために、netmask が必要なことがあります。
このオプションは、システム情報またはネットワーク情報を前もって設定するために必要な、ユーザーが定義した sysidcfg ファイルの位置です。server_name は有効なホスト名または IP アドレスです。path は JumpStart ディレクトリの絶対パスです。
このオプションが必要なのは、ブートサーバーから add_install_client を使用する場合だけです。サーバー名およびこのインストールで使用する Solaris インストールイメージの絶対パスを指定します。path はマウントされている Solaris CD のパスまたは Solaris CD のコピーが置かれているディレクトリのパスです。
add_to_install_server コマンドには、次のオプションを指定できます。
コピーする CD (補助的な製品が収められている) の位置を指定します。
ユーザーが、インストールする必要がある製品だけをリストから選択できるようにします。
check コマンドには、次のオプションを指定できます。
使用中のシステムの check スクリプトではなく、指定された Solaris インストールイメージの check スクリプトを使用することによって、ルールファイルを検査します。install_dir_path は、ローカルディスク上またはマウントした Solaris CD 上の Solaris インストールイメージのパスです。
旧バージョンの Solaris が稼働しているシステムでは、このオプションを使用して、最新バージョンの check を実行できます。
rules 以外の名前のルールファイルを指定します。このオプションを使用すると、ルールの妥当性を検証してから、ルールファイルに組み込むことができます。check はルールが有効であるかどうかを報告するだけで、カスタム JumpStart インストールに必要な rules.ok ファイルは作成しません。
modify_install_server コマンドには、次のオプションを指定できます。
このオプションは、install_dir_path/Solaris_XX/Tools/Boot.orig にすでに存在しているイメージのミニルートを保持します。
setup_install_server コマンドには、次のオプションを指定できます。
サーバーの設定を、ブートサーバー専用にします。
代替ミニルートを指定できるようにします。
add_install_client コマンドには、次のオペランドを指定できます。
インストールするクライアントの名前です。
特定のソフトウェアを配布するために、ベンダーが定義したハードウェアプラットフォームグループ。以下に有効なプラットフォームグループの例を示します。
システム | プラットフォームグループ |
IA | i86pc |
SPARCstation 1+ | sun4c |
SPARCstation 5 | sun4m |
システムのプラットフォームグループを調べるには、(-m オプションを指定して) uname(1) コマンドを使用します。
システムのプラットフォーム名を調べるには、-i オプションを指定して uname(1) コマンドを使用します。
次に、uname command コマンドを使用して Ultra 1 のシステムプラットフォーム名を調べる例を示します。
uname -i |
SUNW,Ultra-1 |
次のコマンドは、Ultra 1 用の add_install_client を呼び出します。
add_install_client -d SUNW,Ultra-1 sun4u |
IA32 プラットフォームでは、プラットフォーム名はつねに SUNW.i86pc です。
次のコマンドは、IA32 プラットフォーム用の add_install_client を呼び出します。
add_install_client -d SUNW.i86pc i86pc |
rm_install_client コマンドには、次のオペランドを指定できます。
削除するクライアントの名前です。
setup_install_server コマンドには、次のオペランドを指定できます。
Solaris ソフトウェアのコピー先となるディレクトリの絶対パスです。このディレクトリは空でなければなりません。
次の add_install_client コマンドは、マウント済みの Solaris CD からネットワークインストール用のクライアントを Solaris 8 のインストールサーバーに追加します。
example# cd /cdrom/cdrom0/s0/Solaris_8/Tools example# ./add_install_client system_1 sun4c example# ./add_install_client system_2 sun4m |
次の add_install_client コマンドは、ネットワークインストール用のクライアントをインストールサーバーに追加します。カスタム JumpStart インストールを実行するためのルールファイルおよびプロファイルファイルが置かれている JumpStart のサーバーとディレクトリのパスを -c オプションで指定します。Solaris CD は Solaris 8 上の /export/install ディレクトリにコピーされています。
example# cd /export/install/Solaris_8/Tools example# /add_install_client -c install_server:/jumpstart system_1 i86pc example# ./add_install_client -c install_server:/jumpstart system_2 i86pc |
次の add_install_client コマンドは、起動ファイル sun4u.solaris8 を使用する特定の sun4u プラットフォームマシン (8:0:20:99:88:77) に対するサポートを追加します。
example# add_install_client -d -f sun4u.solaris8 -e 8:0:20:99:88:77 sun4u |
次の add_install_client コマンドは、PXE 規格を使用してネットワークから起動する IA クライアントを追加します。
example# add_install_client -d -s svrname:/mnt/export/root SUNW.i86pc i86p |
次の add_to_install_server コマンドは、CD 上のすべての製品ディレクトリにあるパッケージを Solaris 8 上の既存のインストールサーバーにコピーします。
example# cd /cdrom/cdrom0/s0 example# ./add_to_install_server /export/Solaris_8 |
次の check コマンドは、カスタム JumpStart インストールに使用するルールファイルの構文を検査します。
example# cd jumpstart_dir_path example# ./check -p /cdrom/cdrom0/s0 |
次の modify_install_server コマンドは、上記の setup_install_server を使用して作成されたミニルートを Boot.orig に移し、Solaris Installer CD 上のミニルートに置き換えます。
example# cd /cdrom/cdrom0/s0 example# ./modify_install_server -p /export/install /cdrom/cdrom0/s1 |
次の modify_install_server コマンドは、上記の setup_install_server を使用して作成されたミニルートを Solaris Installer CD 上のミニルートに置き換えます。
example# cd /cdrom/cdrom0/s0 example# ./modify_install_server /export/install /cdrom/cdrom0/s1 |
次の rm_install_client コマンドは、Solaris 8 上のネットワークインストール用クライアントを削除します。
example# cd /export/install/Solaris_8/Tools example# ./rm_install_client holmes example# ./rm_install_client watson |
次の setup_install_server コマンドは、マウント済みの Solaris CD を Solaris 8 のローカルディスク上にある /export/install というディレクトリにコピーします。
example# cd /cdrom/cdrom0/s0/Solaris_8/Tools example# ./setup_install_server /export/install |
次の setup_install_server コマンドは、マウント済みの Solaris CD のブートソフトウェアを、Solaris 8 上のサブネット用ブートサーバーになるシステムの /boot_dir というディレクトリにコピーします。
example# cd /cdrom/cdrom0/s0/Solaris_8/Tools example# ./setup_install_server -b /boot_dir |
setup_install_server はデフォルトで、マウント済みの Solaris 配布ディスク上の Solaris ../Tools/Boot にあるインストールブートディレクトリを検索します。
以前に ./setup_install_server -b /boot_dir コマンドを使用して、ネットワークブートサーバー上に作成したディレクトリと別のディレクトリが必要な場合は、-t オプションを使用できます。
example# cd /cdrom/cdrom0/s0/Solairs_9/Tools example# ./setup_install_server -t /boot_dir /export/install |
次の属性については、attributes(5) のマニュアルページを参照してください。
属性タイプ | 属性値 |
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使用条件 | Solaris CD |