名前 | 形式 | 機能説明 | オプション | ファイル | 属性 | 関連項目
kdmconfig プログラムは、Solaris ソフトウェアが稼動する IA システム上で、クライアントマシンに関連するキーボード、ディスプレイ、およびマウス情報を、/etc/openwin/server/etc/OWconfig ファイルに設定または設定解除します。また、kdmconfig は、サーバーマシン上の bootparams(4) データベースの display、pointer、および keyboard エントリ、または sysidcfg(4) ファイルの monitor、keyboard、display、および pointer キーワードを設定する場合にも使用できます。kdmconfig を実行できるのは、スーパーユーザーだけです。デバイス選択が完了すると、kdmconfig はユーザーに設定をテストするように要求します。このテストはウィンドウシステムを実行することによって行います。
kdmconfig プログラムは通常、インストール時および再起動時に実行されますが、システムのインストール後にコマンド行から実行することもできます。最初のインストール時または再構成による再起動時のクライアント設定のとき、sysidconfig(1M) プログラムが -c オプションを指定して kdmconfig を呼び出します。また、ユーザーが sys-unconfig(1M) プログラムを実行すると、-u オプションを指定した kdmconfig が実行されます。同様に、コマンド行から kdmconfig を実行する場合も、-u オプションを使用することで、既存の OpenWindows 構成を設定解除できます。また、-cf オプションを指定して kdmconfig を再実行すると、新しい OpenWindows 構成を作成できます。既存の構成を編集する場合は、オプションを指定しないで、コマンド行から kdmconfig を実行します。再起動のたびに、自動構成機能を確認するために、-t (テストモード) オプションを指定した kdmconfig がシステムによって呼び出され、現在の構成と OWconfig ファイルに記録されている構成間に矛盾がないかどうかが調べられます。
次のオプションを指定できます。
構成モードでプログラムを実行します。このモードは、OWconfig ファイルを作成または更新する場合に使用します。このオプションを指定して呼び出された kdmconfig はまず、bootparams(4) データベース内の関連する構成情報を探します。また、-s オプションが同時に使用されていないかぎり、デバイスプローブから戻された情報も考慮に入れます。クライアントが利用できる bootparams(4) データベースは、サーバーマシンが bootparamd(1M) デーモンを実行している、クライアントと同じサブネットにあるサーバー上のすべての /etc/bootparams ファイルです。sysidconfig(1M) によって呼び出される kdmconfig には、-c オプションが指定されます。
sysidcfg(4) ファイルを設定します。このオプションを指定した場合、-c オプションと同じ画面が表示されますが、指定した情報は sysidcfg(4) キーワード (monitor、keyboard、display 、および pointer) として保存されます。そのため、sysidcfg (4) ファイルを使用して、システムデバイス情報を事前に設定しておくと、インストール時の kdmconfig を省略できます。
filename は作成される sysidcfg(4) ファイルです。パスを指定しない場合、kdmconfig が実行されるディレクトリに作成されます。指定したディレクトリに filename がすでにある場合、既存ファイルにキーワードが付加されます。
強制的に画面モードにします。このオプションを指定して呼び出すと、ネットワークプローブは実行されません。クライアントの構成環境をデバッグする場合に便利です。-s オプションは -f オプションを使用することを意味し、サーバーの設定時にネットワークプローブが省略されます。
当該マシン上で、指定されたクライアント用の bootparams(4) データベースを設定します。このオプションを使用すると、クライアント側で実行した場合と同じ画面が表示されますが、情報は /etc/bootparams ファイルに書き込まれます。また、-s オプションは -f オプションを使用することを意味します。つまり、このオプションを指定すると、プログラムは必ずユーザーに画面を表示します。このオプションは nsswitch.conf( 4) ファイルを再構成し、ローカルサーバー上で bootparams(4) データベースを探します。このオプションを使用できるのは、スーパーユーザーだけです。
テストモードでプログラムを実行します。このモードでは、kdmconfig はデバイスプローブ情報を使用して、キーボード、ディスプレイ、およびマウスに関する、最新かつ完全な情報が OWconfig ファイルに含まれているかどうかを調べます。情報が正確な場合、kdmconfig はそのまま終了します。情報に問題がある場合、kdmconfig はスーパーユーザーパスワードを要求し、(オプションを指定しないで実行された場合と同様に) 通常の編集セッションに進みます。
システムの設定を解除し、「初期状態」に戻します。この状態では、/etc/openwin/server/etc/OWconfig ファイルからデバイス構成エントリが削除されているため、デフォルトのキーボード、マウス、およびディスプレイが選択されます。これはディスプレイサーバーにとって、不適切な構成である可能性があります。
詳細表示モードを有効にします。kdmconfig は通常、どのような出力も生成しません。このオプションは kdmconfig が実行したさまざまなアクションを標準エラー出力に記録するので、デバッグ時に役立ちます。
オプションを指定しないで実行すると、現在の構成を編集する目的で kdmconfig を使用できます。kdmconfig は OWconfig ファイルの情報、bootparams(4) ファイルから得た情報、およびデバイスプローブから得た情報を使用します。それ以外は、-c オプションを使用した場合と同様です。
OpenWindows の構成ファイル
ディスクレスクライアントが起動時に使用するクライアントリスト
ネームサービスの構成リスト
次の属性については、attributes(5) のマニュアルページを参照してください。
属性タイプ | 属性値 |
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アーキテクチャ | IA |
使用条件 | SUNWos86r |