名前 | 形式 | 機能説明 | オプション | デフォルト | 使用例 | ファイル | 関連項目
pgxconfig ユーティリティーは PGX32 (Raptor GFX) グラフィックスアクセラレータの設定用コマンドで、これには X11 ウィンドウシステムの一部を PGX32 (Raptor GFX) 用にデフォルト設定する機能も含まれます。以前のバージョンでは、このユーティリティーは GFXconfig という名称でした。
形式の項に記された pgxconfig の第 1 の形式では、指定したオプションを OWconfig ファイルに保存します。次回の PGX32 (Raptor GFX) デバイス上でのウィンドウシステム起動時に、ここで指定したオプションに従って PGX32 (Raptor GFX) デバイスを初期化します。OWconfig ファイルに保存されたオプションの更新内容は、異なる複数のウィンドウシステムセッションや再起動後のシステムでも有効となります。
その他の形式 (2、3、4 番目の形式) を使用した場合はオプション -prconf, -propt, -help, -res ? を呼び出すだけで、OWconfig ファイルに保存されているオプションを更新することはありません。更に、3 番目の形式を使用した場合はこれ以外のオプションはすべて無視されます。
-i オプションを使用すると、pgxconfig は、対話型モードで起動します。
一度にオプションを指定できる PGX32 (Raptor GFX) デバイスの数は、1 つだけです。
pgxconfig コマンドで指定できるのは、PGX32 (Raptor GFX) 固有のオプションだけです。デフォルトの表示色数、デフォルトのビジュアルクラスなどを指定する通常のウィンドウシステムのオプションは、openwin コマンド行のデバイス修飾子で指定してください。SUNWxwman パッケージに含まれている Xsun(1) マニュアルページを参照してください。
ユーザーは、更新する OWconfig ファイルを指定することもできます。デフォルトでは /usr/openwin ディレクトリツリーにあるマシン固有のファイルが更新されます。別のファイルを指定するには、-file オプションを使用します。たとえば、/etc/openwin ディレクトリツリーにあるシステム共通の OWconfig ファイルを代わりに更新することができます。
いずれの標準 OWconfig ファイルでも、書き込み権限があるのはスーパーユーザーだけです。
次のオプションを指定できます。
false に設定した場合、PGX32 (Raptor GFX) デバイスは、OpenWindows を実行するときにだけに 24 ビットを使用します。デフォルト値は true です。
アプリケーションの中には、ディスプレイデバイスに書き込むときにキャッシュされたピックスマップを使用するものがあります。このような手法を使用すると、出力が歪曲され、X サーバーがクラッシュする可能性があります。このような問題が発生した場合は、-cachedpixmap オプションを false に設定してください。
すべてのオプションの値をそれぞれのデフォルト値に戻します。
スクリーンデプスをピクセル当り 8 または 24 ビットに設定します。24 ビット/ピクセルに設定すると、ウィンドウシステムで TrueColor グラフィックスを使用できます。
PGX32 (Raptor GFX) 特殊ファイルを指定します。デフォルトは /dev/fbs/gfxp0、または使用可能な場合であれば /dev/fbs/raptor0 です。
更新する OWconfig ファイルを指定します。ここで machineが指定された場合は、/etc/openwin ディレクトリツリーにあるマシン固有の OWconfig ファイルが使用されます。system が指定された場合は、/usr/openwin ディレクトリツリーにある共通の OWconfig ファイルが使用されます。ファイルがない場合は、新たに生成されます。
pgxconfig コマンド行のオプションと機能の概要を一覧で表示します。
pgxconfig コマンドを対話型モードで起動します。
PGX32 (Raptor GFX) のハードウェア構成を表示します。以下に表示例を示します。
--- Hardware Configuration for /dev/fbs/gfxp0 --- DAC: version 0x0 Type: Board: PROM: version 0x0 PROM Information: RAM: EDID Data: Monitor Sense ID: Card possible resolutions: 640x480x60, 800x600x75, 1024x768x60 1024x768x70, 1024x768x75, 1280x1024x75, 1280x1024x76 1280x1024x60, 1152x900x66, 1152x900x76, 1280x1024x67 960x680x112S, 960x680x108S, 640x480x60i, 768x575x50i, 1280x800x76, 1440x900x76, 1600x1000x66, 1600x1000x76, vga, svga, 1152, 1280, stereo, ntsc, pal Monitor possible resolutions: 720x400x70, 720x400x88, 640x480x60 640x480x67, 640x480x72, 640x480x75, 800x600x56, 800x600x60, 800x600x72, 800x600x75, 832x624x75, 1024x768x87, 1024x768x60, 1024x768x70, 1024x768x75, 1280x1024x75, 1280x1024x76, 1152x900x66, 1152x900x76, 1280x1024x67, 960x680x112S, vga, svga, 1152, 1280 stereo Current resolution setting: 1280x1024x76 Possible depths: Current depth: 8 |
-file オプションで指定された OWconfig ファイルに書かれた PGX32 (Raptor GFX) オプションの値のうち、-dev オプションで指定されたデバイスに対するものすべてを表示します。pgxconfig の呼び出しが終了した後に、OWconfig ファイルに書き込まれるオプションの値を表示します。以下に表示例を示します。
--- OpenWindows Configuration for /dev/fbs/gfxp0 --- OWconfig: machine Video Mode: not set Depth: 8+24 |
PGX32 (Raptor GFX) デバイスに接続されているモニターの制御に使用する組み込みのビデオモードを指定します。
video-mode には、以下のいずれかの書式で指定できます。
width はピクセル単位の画面の幅、height はピクセル単位の画面の高さ、rate は垂直方向の画面再描画周期です。-res では、再描画周期 rate の前の x は、@ でも代用できます。つまり周期の指定に限っては、たとえば 1280x1024@76 のような形式にも対応しています。オプションに -res ? を付けて pgxconfig を実行すると (コマンド形式の項に記された 3 番目の形式)、ビデオモードの一覧が表示されます。ビデオボードとモニターの両方が、すべての解像度をサポートしているわけではありません。noconfirm または nocheck オプションを指定しないで、ボードのサポートしていない解像度を入力した場合には、pgxconfig はその要求を許可しません。また、nocheck オプションを指定しないで、モニターのサポートしていない解像度を指定した場合には、その値を適用する前に確認を求めてきます。
便宜上、一部のビデオモードには記号名が定義されています。widthxheightxrate の形式の代わりに、記号名を -res の引数として指定することができます。記号名 none は、ウィンドウシステムを実行すると、画面の解像度が現在デバイスにプログラムされているビデオモードになることを意味します。
1024x768x60
1152x900x76
1280x1024x76
640x480x60
デフォルトのコンソールの解像度
-res オプションには、ビデオモードの直後に次の追加引数を指定することができます。追加引数は、単独でも複数でも指定できます。
-res オプションを指定した際に、システムが使用可能であっても、表示出力のない状態になる場合があります。このような状況は、特定のコードが読み込まれた際のモニターセンスコードにあいまいさがあった場合などに発生します。 このような事態を避けるために pgxconfig のデフォルトの動作では、この問題についての警告メッセージと、処理を継続するかどうかを確認するメッセージを表示します。noconfirm オプションを指定すると、pgxconfig コマンドはこの確認をせずに、要求のあったビデオモードにプログラムします。このオプションは、pgxconfig がシェルスクリプトから実行されている場合に便利です。
このオプションを指定すると、モニターセンスコードに基づく通常のエラーチェックが行われません。ユーザーによって指定されたビデオモードは、現在接続されているモニターに適切かどうかにかかわらず受け付けられます。このオプションは、PGX32 (Raptor GFX) デバイスに異なるモニターを接続する場合に便利です。このオプションの指定は、noconfirm の指定も兼ねます。
このオプションを指定すると、指定したビデオモードを適用する前にテストすることができます。まず、指定したモードに基づいたテストパターンが表示されます。テストパターンが正常に表示された場合は、「y」(次いでキャリッジリターン) を入力します。「y」以外の文字を入力 (次いでキャリッジリターンを入力) した場合は、「no」となります。
PGX32 およびモニターがサポートする解像度の一覧を表示します。
Openwindows の実行時に、PGX32 (Raptor GFX) デバイスが 24 ビットカラーのみを使用するようにします。
pgxconfigコマンド行で指定されていないオプションについては、対応する OWconfig ファイル中のオプションは更新されず、ファイル内の値がそのまま使用されます。ただし、-depth と -24onlyについては、その限りではありません。
ウィンドウシステムを実行する際に、pgxconfig による PGX32 (Raptor GFX) のオプションの指定がまったくなかった場合は、デフォルト値が使用されます。オプションのデフォルト値は次のとおりです。
/dev/fbs/gfxp0
system
none
-res オプションのデフォルト値 none とは、ウィンドウシステムが実行された場合に、画面解像度がそのデバイスに現在プログラムされているビデオモードになることを意味しています。
モニターの種類を、垂直周波数 76 Hz で解像度 1280 x 1024 に変更する例を以下に示します。
example# /usr/sbin/pgxconfig -res 1280x1024x76 |
デバイス特殊ファイル
システム構成ファイル
マシン構成ファイル
PGX32 PCI グラフィックスカード インストールマニュアル