名前 | 形式 | 機能説明 | オプション | オペランド | 使用例 | 終了ステータス | 属性 | 関連項目
scadm ユーティリティは、システムコントローラ (SC) を管理します。このユーティリティを使用すると、ホストサーバーが SC と対話できるようになります。
scadm ユーティリティは、スーパーユーザーとして実行しなければなりません。
scadm のインタフェース、出力、およびディレクトリ階層内の位置は確定したものではなく、変更されることがあります。
platform-name はプラットフォームの実装名です。uname -i コマンドを使用して、プラットフォーム実装を識別します。uname(1) を参照してください。
scadm ユーティリティには 15 個のサブコマンドがあります。一部のサブコマンドには、そのサブコマンドに関連付けられている特定のオプションと引数があります。「サブコマンド」、「オプション」、「オペランド」、および「使用例」を参照してください。
コマンド行の scadm コマンドの後に SPACE を入力し、その後にサブコマンドを指定します。
次のサブコマンドを指定できます。
SC の日付と時刻を表示します。
date サブコマンドの書式を以下に示します。
scadm date |
SC のファームウェアをプログラムします。
ファームウェアについては、ブートモニターとメインイメージの 2 つの部分があります。
デフォルトでは、scadm コマンドのダウンロードを実行すれば、メインファームウェアイメージがプログラムされます。boot 引数を指定すると、ブートモニターのプログラミングが選択されます。
download サブコマンドの書式を以下に示します。
scadm download [boot] file |
コマンドの一覧を表示します。
help サブコマンドの書式を以下に示します。
scadm help |
SC イベントログの最新のエントリを表示します。
loghistory サブコマンドの書式を以下に示します。
scadm loghistory |
SC をリセットします。実行できるリセットには、ハードリセットとソフトリセットの 2 種類があります。デフォルトで実行されるのがハードリセットです。ソフトリセットを選択する場合は -s オプションを指定します。
resetrsc サブコマンドの書式を以下に示します。
scadm resetrsc [-s] |
テキストベースのイベントを手動で送信します。SC は、イベントを SC イベントログに転送できます。-c オプションを構成して、重要な警告を電子メール、ログイン中の SC ユーザー、および syslog に送信できます。重要なイベントは syslog(3C) に記録されます。関連テキストメッセージの文字数は 80 文字以内です。
send_event サブコマンドの書式を以下に示します。
scadm send_event [-c] "message" |
SC 構成変数の値を設定します。
SC 構成変数には、SC IP アドレス netsc_ipaddr や、SC カスタマ情報 sc_customerinfo などがあります。SC 構成変数の全リストについては、scadm help コマンドの出力結果を参照してください。
set サブコマンドの書式を以下に示します。
scadm set variable value |
SC 構成変数の現在の設定を表示します。変数を指定しないで scadm を実行すると、すべての変数設定が表示されます。
show サブコマンドの書式を以下に示します。
scadm show [variable] |
SC の現在のネットワーク構成パラメタを表示します。
shownetwork サブコマンドの書式を以下に示します。
scadm shownetwork |
SC にユーザーアカウントを追加します。SC では 16 名までの個別ユーザーがサポートされます。
useradd サブコマンドの書式を以下に示します。
scadm useradd username |
SC からユーザーアカウントを削除します。
userdel サブコマンドの書式を以下に示します。
scadm userdel username |
指定したユーザーアカウントのパスワードを設定します。このパスワードは、現在設定されている既存のパスワードがあった場合にはそれより優先されます。新しいパスワードを設定する前に、古いパスワードは検証されません。
userpassword サブコマンドの書式を以下に示します。
scadm userpassword username |
ユーザーのアクセス権のレベルを設定します。
userperm サブコマンドの書式を以下に示します。
scadm userperm username [aucr] |
指定したユーザーアカウントの詳細を表示します。ユーザー名を指定しないと、すべてのユーザーアカウントの詳細が表示されます。
usershow サブコマンドの書式を以下に示します。
scadm usershow username |
SC のバージョン番号とそのコンポーネントを表示します。
version サブコマンドの書式を以下に示します。
scadm version [-v] |
resetrsc、send_event、および version サブコマンドには、関連するオプションがあります。コマンド行のサブコマンドの後に SPACE を入力し、その後にオプションを指定します。
resetrsc サブコマンドでは次のオプションを指定できます。
ハードリセットの代わりにソフトリセットを実行します。ハードリセットは SC ハードウェアを物理的にリセットします。ソフトリセットの場合は、SC ソフトウェアがブートファームウェアにジャンプして、リセットをシミュレーションします。
send_event サブコマンドでは次のオプションを指定できます。
重要なイベントを送信します。-c を指定しないで -send_event を実行すると、警告が送信されます。
version サブコマンドでは次のオプションを指定できます。
バージョン番号と関連情報の詳細な内容が表示されます。
download, send_event, set, show, useradd, userdel, userperm, usershow, userpassword, userperm の各サブコマンドには関連する引数 (オペランド) があります。
サブコマンドにオプションを指定する場合は、コマンド行のオプションの後に SPACE を入力し、その後に引数を指定します。サブコマンドにオプションを指定しない場合は、コマンド行のサブコマンドの後に SPACE を入力し、その後に引数を指定します。引数を 2 つ以上指定する場合は、それぞれの引数の後に SPACE を入力して区切ります。
download サブコマンドでは次の引数を指定できます。
フラッシュのブートモニター部分をプログラムします。フラッシュのメイン部分は、引数ファイルを使用せずにプログラムされます。
ダウンロード用のブートまたはメインファームウェアイメージの格納場所へのパスを file で指定します。
file の例は、以下のとおりです。
/usr/platform/platform_type/lib/image/alommainfw |
または
/usr/platform/platform_type/lib/image/alombootfw |
send_event サブコマンドでは次の引数を指定できます。
message に指定されているテキストを使用して、イベントを記述します。message は引用符で囲みます。
set サブコマンドでは次の引数を指定できます。
SC 構成 variable を設定します。
SC 構成変数の value を設定します。
show サブコマンドでは次の引数を指定できます。
指定した特定の変数の値を表示します。
useradd サブコマンドでは次の引数を指定できます。
新しい SC アカウント username を追加します。
userdel サブコマンドでは次の引数を指定できます。
SC アカウント username を削除します。
userperm サブコマンドでは次の引数を指定できます。
SC ユーザーアカウントのアクセス権を設定します。アクセス権を指定しない場合、4 つのアクセス権はすべて無効になり、読み取り専用アクセス権が割り当てられます。
アクセス権の定義を以下に示します。
ユーザーは SC 構成変数を管理または変更できます。
ユーザーは、ユーザーコマンドを使用して SC アカウントを変更できます。
ユーザーはコンソールに接続できます。
ユーザーは SC のリセットと、ホストの電源投入および切断ができます。
SC アカウント username に対するアクセス権を変更します。
usershow サブコマンドでは次の引数を指定できます。
SC アカウント username に関する情報を表示します。username を指定しないと、すべてのアカウントの情報が表示されます。
userpassword サブコマンドでは次の引数を指定できます。
username に対する SC パスワードを設定します。
userperm サブコマンドでは次の引数を指定できます。
username に対する SC アクセス権を変更します。
次のコマンドは、SC の日付と時刻を表示します。
scadm date |
次のコマンドは、SC の構成変数 netsc_ipaddr を 192.168.1.2 に設定します。
scadm set netsc_ipaddr 192.168.1.2 |
次のコマンドは、SC の現在の構成設定を表示します。
scadm show |
次のコマンドは、sys_hostname という変数の現在の設定を表示します。
scadm show sys_hostname |
次のコマンドは、重要なイベントを SC イベントログに送信し、現在の SC ユーザーに警告するとともに、イベントを syslog(3C) に送信します。
scadm send_event -c "The UPS signaled a loss in power" |
次のコマンドは、重要ではない参照用のテキストベースのイベントを SC イベントログに送信します。
scadm send_event "The disk is close to full capacity" |
次のコマンドは、ユーザー rscroot を SC に追加します。
scadm useradd rscroot |
次のコマンドは、ユーザー olduser を SC から削除します。
scadm userdel olduser |
次のコマンドは、すべてのユーザーアカウントの詳細を表示します。
scadm usershow |
次のコマンドは、ユーザーアカウント rscroot の詳細を表示します。
scadm usershow rscroot |
次のコマンドは、ユーザー rscroot に全アクセス権 aucr を設定します。
scadm userperm rscroot aucr |
次のコマンドは、ユーザー newuser にコンソールアクセス権 c だけを設定します。
scadm userperm newuser c |
次のコマンドは、ユーザー newuser のアクセス権を読み取り専用に設定します。
scadm userperm newuser |
次のコマンドは、SC の現在のネットワーク構成パラメタを表示します。
scadm shownetwork |
次のコマンドは、SC イベントログの最新のエントリを表示します。
scadm loghistory |
次のコマンドは、SC とそのコンポーネントの詳細なバージョン情報を表示します。
scadm version -v |
以下の属性については、attributes(5) を参照してください。
属性タイプ | 属性値 |
---|---|
使用条件 | SUNWkvm |