Solaris INSTALLATION CD を使用してインストールまたはアップグレードを行う場合、SPARC スライスおよび x86 の fdisk パーティションに関係した特別な要件が存在します。DVD またはネットインストールイメージからインストールを行う場合、これらの要件を考慮する必要はありません。
表 5–2 Solaris INSTALLATIONCD の要件
プラットフォーム |
要件 |
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アップグレードに伴うスライス要件 |
Solaris INSTALLATION CD と Solaris Web Start プログラムを使ってアップグレードを行うためには、ファイルが保存されていないスライスがディスク上になければなりません。望ましいスライスは swap スライスですが、/etc/vfstab にリストされている「アップグレード対象」のルートスライスのどれにも属していないスライスであれば、どのスライスでもかまいません。このスライスのサイズは少なくとも 512M バイト必要です。 |
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x86 システムの fdisk パーティションの要件 |
Solaris INSTALLATION CD を使う場合は、Solaris Web Start プログラムはインストールまたはアップグレードのためにシステムディスク上に 2 つの fdisk パーティションを必要とします。
注 – Service パーティションを保持するシステムをインストールまたはアップグレードする場合、Solaris Web Start インストールプログラムは Service パーティション を保持したまま、Solaris および x86BOOT fdisk パーティションを作成します。Service パーティションの保持については、x86: デフォルトブートディスクパーティションレイアウトの変更を参照してください。 |
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x86 システムのアップグレードに関する制限事項 |
Solaris INSTALLATION CD を使用する場合、Solaris Web Start プログラムを使用して Solaris 2.6 または Solaris 7 オペレーティング環境からアップグレードすることはできません。Solaris INSTALLATION CD では、Solaris 2.6 または Solaris 7 リリースでは作成されなかった 10M バイトの x86 ブートパーティションが別に必要です。DVD またはネットワークインストールイメージから Solaris Web Start プログラムを使用するか、Solaris suninstall プログラムまたはカスタム JumpStart を使用して、アップグレードを行う必要があります。 |
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x86 システムの LBA 要件 |
システムが 1024 シリンダの制限を超えてブートできない場合は、Solaris INSTALLATION CD は使用しないでください。LBA (Logical block addressing) を利用すると、この制限を超えるマシンのブートや、複数の Solaris ディスクスライスに渡るブートが可能になります。システムの BIOS およびデフォルトブートディスクの SCSI ドライバが LBA をサポートする場合は、Solaris INSTALLATION CD を使用してください。 LBA がサポートされているかどうかを調べるには、次のコマンドを使用します。
デフォルトブートディスクの BIOS および SCSI ドライバが LBA をサポートしている場合は、次のメッセージが出力されます。
デフォルトブートディスクの SCSI ドライバが LBA をサポートしていない場合は、次のメッセージが出力されます。
BIOS およびデフォルトブートディスクの SCSI ドライバが LBA をサポートしない場合、Solaris DVD またはネットワークインストールイメージを使用してインストールまたはアップグレードを実行します。 |